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デコピンもいるよ! 大谷翔平選手の故郷・奥州市で迫力の田んぼアートを見てきた!!

ロケットニュース24

MLBがリーグで活躍する日本人12選手のオリジナルマンホールを日本各地に設置、大谷翔平選手のものは岩手県奥州市にあることを先日レポートした。

奥州市は合併で生まれた新しい自治体だが、市内には大谷選手ゆかりの地が点在している。どこに行っても応援の垂れ幕を目にし、「大谷」の文字を見ずに歩けないほどだ。地元応援団が作成したマップを手に、そんな奥州市を巡ってみた。

・「大谷翔平ホームタウンMAP」を手に入れよう

まずはマンホールの設置場所でもある水沢江刺駅に立ち寄りたい。駅の中もドジャーブルー一色。そうそう、大谷選手のSNSで大注目された「南部鉄器」は奥州市の特産品でもある。南部鉄器の風鈴は、重量感のある見た目に反して高く澄んだ音色が響く。

鉄瓶は “大谷効果” で注文殺到、納品まで一年待ちになったとか。経済まで動かしてしまう、それが大谷選手。

マンホールの撮影だけなら駅舎に入る必要はないが、ここに立ち寄ったのは「南岩手交流プラザ」という観光案内所があるから。大谷選手の展示コーナーがあるほか、「大谷翔平ホームタウンMAP」をもらえるのだ。

このマップがすごい。通っていた幼稚園、小学校、中学校、練習していたグラウンドなど、ゆかりの場所が網羅されている。

「学校とか載せちゃって大丈夫!?」と思ってしまうが、それぞれ「敷地内立ち入りはご遠慮ください」「ご来校時は事務室にお声がけください」などの注意事項があるので、それを遵守すればOK。中学校では来校記念品もいただけるとか!

映像作品などでも「○○のモデル」「○○の撮影地」といった聖地巡礼が、ときにトラブルの原因となることがある。「このルールを守ればOK」「ここはNG」と示してくれると訪問側も現地側もWin-Winだと思う!

・アテルイの里「跡呂井田んぼアート」

さっそく向かったのが「アテルイの里」。駅からそう遠くはないが、周囲は田園地帯なので車が必要。新緑の田んぼが広がる美しい景色の中、木造のやぐらのようなものが見えてくる。

案内に従って一方通行を進むと、物見やぐらに到着。「アテルイ」というのは蝦夷(えみし)の英雄で、ここは朝廷軍との古戦場跡なのだそう。『もののけ姫』を連想するね。

周囲には顔はめパネルなど、雰囲気を盛り上げるアイテムも。ここ「アテルイの里」では15年以上も前から田んぼアートに取り組んでいて、近年は「おらほの☆スター」がテーマ。「おらほ」とは方言で「俺たち」みたいな意味。

木の階段を上っていく。どうでもいいけれど、ものすごく暑い。大昔に初めて冬の九州を訪れて「普通に寒い!」と驚いたのだけれど、夏の岩手もたぶん同じ。言うて東北だし……と油断できない。普通に暑い!

すでにたくさんの人が訪れていて、譲り合いながら階段を使う。それほど大きな建造物ではないので、降りてくる人がいれば立ち止まる必要もある。汗をかきながら階段を上っていくと……

絶っっっ景っっっ!!

大迫力の大谷選手とデコピンが迎えてくれる。想像以上に絵柄がくっきり見えて、躍動感もあって感動!

このデコピンを見て欲しい。稲のふさふさ感が、本物のデコピンの毛みたいで超絶カワイイ。ボールが飛んでいった方向か、大谷選手と同じほうをしっかりと見つめている。

そして大谷選手。細かい部分もキレイに色分けされている。田んぼアートは、田んぼにピンを打って輪郭線を決め、色の違う苗をひとつひとつ手で植えて作るのだという。稲が育つまで成功か失敗かわからない。斜めから観賞するという遠近感も考慮しなければならず、大変な技術が要るものだ。

周囲の風景も含めて美しい。一面に広がる青々とした水田。暑さも相まって、まさに「日本の夏!」という感じだ。最高!!

ちなみに昨年の図柄はこちら。年々技術が向上してないか?

一番の見頃はお盆頃まで。9月には全体が茶色くなり、10月末には稲刈りだ。会場には駐車場があるが、満車になって動けなくなることもある模様。連休などの混雑時には交通整理が行われ、近隣の東水沢中学校も利用できるとのこと。

・大谷選手ゆかりのスポット

ほかにも奥州市には大谷選手ゆかりのスポットがたくさん。休校日だったので筆者は学校関係はパスしたのだが、たとえば「ホテルプラザイン水沢」は、日本ハムファイターズの入団会見を行った場所。立派なホテルだった。

そして、風化の具合がいい感じで昭和レトロな建物は……

小中学校時代に大谷選手がリトルリーグのメンバーと一緒に通ったという「前沢バッティングセンター」!

なんと現在も営業中。バッティングセンター兼カラオケ兼レンタルルーム兼ゴーカート場……みたいな総合アミューズメント施設。地域の子どもたちが来るんだろうなぁ。

大谷選手はスポーツ一家の生まれだというが、決してスポーツの英才教育を受けたとか、プロ球団のジュニアユースが身近にあったとかでもない、ごく普通の野球少年だったと思う。チャンスはどこにでもあるという、希望を象徴する存在だ。

・奥州市の熱意

マップと一緒に「ふるさと応援団」のステッカーをいただいた。裏面には「好調のときも不調のときも、ふるさとから応援する」というようなことが書いてある。

ホントこれ。今は毎日のように記録を塗り替える現役スター選手だから世界中の人が注目しているけれど、不調に陥ったり黄金期を過ぎたり、極端な話、現役を退いてメディアに一切出なくなっても気にかけ続けるのが地元ファンだろう。

それは「強い選手だから好き」という感情とはまた違う、親戚の子どもに抱く親近感や愛情のようなものだと思う。まぁ、親戚のおじちゃん、おばちゃんの愛情というのは、ときに的外れだったりお節介だったりするわけだが、理屈ではない好意だってことは間違いない。

街をあげて大谷選手を応援しているのが伝わってくる奥州市。とくに力作の田んぼアートは一見の価値ありだ!

参考リンク: 奥州市観光物産協会(大谷翔平ホームタウンMAP)、跡呂井田んぼアート実行委員会
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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