【君の井】君の井酒造‐新潟県 日本有数の豪雪地の風土を活かし、山廃仕込にこだわる蔵
地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。今回は、新潟県妙高市(みょうこうし)の君の井酒造(きみのいしゅぞう)を特集します。
新潟妙高での伝統ある酒造りの歴史
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
創業は江戸時代の後期1842年、現在の東京と新潟を結ぶ北国街道の宿場町で酒造りがはじまりました。
雪国新潟の中でも有数の豪雪地として知られる新潟県妙高市。年間降雪量は10m以上にもなり、その豪雪がもたらす豊富な地下水と冬の温度差の少ない冷蔵庫のような気候は、酒造りに抜群の環境となります。
また、優良な米の産地としても名高く、酒の原料となる米の栽培に対しても最適の地となります。
この酒造りにも米造りにも適した土地に蔵を構えていることが、弊社の強みのひとつです。また、日本海への距離も近く、山の幸・海の幸が混在した食の宝庫でもあり、日常的に地酒がありふれた地域です。
―代表銘柄は?
「君の井 山廃 純米吟醸」
お薦めの飲み方: 冷酒・常温・ぬる燗やして、ワイングラスで
―イチオシ商品はなんですか?
「君の井 純米 秋あがり」
秋の濃口純米酒。ひと夏熟成された、まろやかな旨味が特長です。
地元ではキノコ料理が秋の味覚。ソテーやホイル焼きなどとともに。鍋に燗酒もおススメです。
お薦めの飲み方: 冷酒・常温・燗
手間を惜しまぬ伝統技法
―酒造りで心がけていることは?
創業当時より今現在まで連綿と受け継がれてきているのが「その旨味のために惜しみなく手をかける」というモットーです。
この精神を具現化しているのが「山廃仕込」という酒造りの手法です。
これには蔵人の高度な技術はもちろん、現在主流の酒造りの2~3倍の時間と作業の手間を必要とします。
この幾多の工程を経て仕上がったお酒は濃醇で奥深い味わいとなり、一般のお酒とは一線を画する旨味が生まれます。
この伝統技法による味”エレガントな山廃”を弊社では大切に継承しています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
地酒王国新潟。新潟地酒と景色を味わえる列車があります。【越乃shu*kura号】。
週末を中心に、上越妙高駅⇒十日町・越後湯沢・新潟(日により行先変更)を往復しています。
新潟の田園風景や日本海の景色、山並みなどを眺めながら新潟地酒を楽しめます。お酒お好きな方へオススメしたい観光列車です。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
地元の酒の祭典が10月19日(土)、20日(日)に開催されます。
「越後謙信SAKEまつり2024」
地元の酒蔵はもちろん、ワイン、ビール等のメーカーも出店。食ブールも多数出展。ご家族でお愉しみいただけます。是非お出かけください。
https://www.kenshinsake.com/
今回ご紹介した酒蔵について
【新潟県】
君の井酒造株式会社
新潟県妙高市下町3-11
http://www.kiminoi.com/