GW観光客数 1日当たりは2千人減 過去3年で微減
(公社)藤沢市観光協会はこのほど、ゴールデンウイーク(4月26日〜5月6日)に江の島周辺を訪れた観光客数(速報値)を発表した。今年は前年よりも調査期間が1日長かったため昨対比は約1万7000人増加するも、1日当たりで換算すると約2000人減少。過去3年間でみても微減している。
調査は連休中の江の島、片瀬海岸、鵠沼海岸の3カ所で実施。駐車場の台数や歩行者、自転車利用者、鉄道3線の乗降客数などから算出した。
調査によると、11日間で延べ49万4000人が訪れ、前年の47万7000人と比べると3・5%増加。しかし今年の1日当たりの平均は約4万4900人で、前年比は94・1%にとどまった。
悪天候が痛手に
1日ごとの観光客数をみると、最も人出が多かったのが4日と5日で、6万5000人が訪れた。一方、雨に見舞われた6日は2万6000人と、人足も遠のいた。市観光協会の湯浅裕一会長は「天気のことは仕方がないが、晴れていればもっといい結果だったと思う」と肩を落とした。
1日平均が5万2000人だった2019年と比べると今年は7000人ほど減少したが、コロナ禍の21年比は1・6倍、22年比は1・07倍に増加。過去5年で最も多かった23年以降は微減となっている。
23年の年間市観光客数は約1960万人で、過去最高となったことを踏まえ、湯浅会長は「コロナ前からV字回復してると肌身で感じるとはいえ、江の島は面積も狭く、受け入れに限界もあるので、今くらいの観光客数を何十年先まで保てれば」とした。
一極集中へ対策も
特定の観光地に観光客が過度に集中するオーバーツーリズムの対策としては、仲見世通りや江島神社、江の島エスカーの乗り口などに警備員を配置。そのほか、昨年導入されたエスカー自動改札の運用や、島内の各店舗で近隣宅前にとどまらないよう観光客への呼びかけなども行われた。