【平成の遺産】むかし流行った『ファーしっぽ』が人気再燃中らしいので浜崎あゆみっぽく街を歩いてみた!
2024年末。久々に渋谷109を訪れた私は売り場に大量の『ファーしっぽ』を見つけ、思わずファッ! と叫んだ。ファーしっぽとは今から20年ちょっと前、若い女の子の間で流行ったことになっているファッションアイテムである。
なぜ「ことになっている」などと根性悪い言い方をするのかというと、当時、私の地元・鳥取でファーしっぽを所持している女子は1人もいなかったから。テレビで見る渋谷のギャルと浜崎あゆみだけが愛用していたもの……それがファーしっぽ。
たぶん一瞬で終了したと記憶している平成のファーしっぽブームだが、令和の世に再登場していたとは全然知らなかった。当時ファーしっぽに憧れつつ現物を見たことがない田舎の高校生なので、これはもう、1秒で買いました。
・私たちはayuになりたかった
私がファッ! と叫んだのは109の7階にあるスピンズ。最近はルーズソックスやらヒョウ柄アイテムやらといった平成リバイバル・ギャルアイテムを多く扱っている。
こちらが今回購入したスピンズのファーしっぽ(中サイズ・税込880円)。ファーしっぽとはキツネのしっぽみたいなファーにフックがついたもの。約20年前の都会ギャルと浜崎あゆみはベルトに引っ掛けるなどして腰からぶら下げていた。バッグに付けるパターンもある。
その後109内を探索したところ、ファーしっぽは他店でも売られていることが判明。人気がある……のか?
こっちは小サイズ(税込880円)。
このサイズ感であればキーホルダー感覚で安易に着用できるな。
・だがしかし!!!
が……平成のファーしっぽブームを(ブラウン管ごしに)知る身として、小サイズは若干の “逃げ” が否めない感じはする。
なぜならファーしっぽが流行った当時、現役世代の我々がファーしっぽを「イケてる」と感じていたかというと、あくまで田舎の高校生の個人的な感覚ではあるが、そういうワケでもなかった気がするからだ。
ファーしっぽは当時としても相当攻めたファッションアイテムであり、私は正直「都会のギャルって本当にコレぶら下げて歩いてんの? ガチで?」と感じていた。詳細なイメージは俺たちのayuのヒット曲『evolution』のPVをご覧いただくと掴みやすい。
よって「ファーしっぽを着用した」と断言していいのは、スピンズでいうところの中か大サイズ以降……と個人的には思う次第である。大サイズは税込2189円。けっこうデカイので注意されたし。
・どんな気持ちになるのか?
それではさっそく、人生初のファーしっぽで大都会・新宿を歩いてみよう。
「好奇の目で見られるのではないか」「平成で時が止まった人だと思われるのではないか」など、最初は恥じらいの気持ちがあったものの……
別に誰も見ていないことが分かってからは、昔の夢が叶ったようでだんだん嬉しくなってきた。ここは東京。他人がファーしっぽをぶら下げていようがいまいが、みんないちいち気にしている暇はない。
そしてファーしっぽ購入から1カ月……私は以前より街ゆく女性のファッションを気にするようになったが、確かにファーしっぽを纏っている女性はた〜まに歩いていることが分かった。
ただ彼女たちはファーしっぽ以外のファッションも20年前の流行に寄せているケースが多い。今回の調査の結果、たぶん「ファーしっぽ人気が再燃している」というより「平成リバイバルの波が来ている」が正しいのではなかろうか(※ あくまでも私の主観&予想になります)。
ってことで今後は私もローウエストでブーツカットのデニム、無駄に太いベルト、キャミソールにカチカチ縦巻きロール髪など、徐々に平成ファッションを取り入れていきたい所存だ。都会のギャルファッションに憧れていた元田舎ギャルのみんな、今からでも遅くないから109へGO!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.