明石沖ボートジギングで想定外の86cmブリ登場【兵庫】ハマチ狙いライトタックルにヒット
暑い夏も過ぎ、快適な秋になると水温も下降し始め、魚も冬に向けて栄養を蓄積し始めます。釣りシーズンのピークが到来し、冬の低水温でエサが乏しくなる前に魚が太ろうとする秋です。青物狙いが好きな私は、この時期を毎年楽しみにしています。短時間で必要数を釣れる時期であり、型の良い魚が混じる可能性もあるため、秋のジギングは非常に面白いです。
出世魚のブリ一族
出世魚のひとつ、ブリ一族はツバス(ワカシ)がハマチ(イナダ)に成長し、さらにメジロ(ワラサ)になり、親玉のブリへと大きくなっていきます。夏から秋は彼らがたらふく食べる季節です。
メジロやブリにすぐには成長しませんが、ツバスの群れがいつの間にかハマチの群れに変わり、そのハマチもメジロ一歩手前まで成長します。長さだけでなく、厚みのある「おデブ」な魚体に変化していきます。
釣るたびにパワーが増していくのが分かり、刺身や寿司にするとなると、切り身も大きくなります。味もあっさりから脂がのった深い味わいに変化し、食いしん坊にはたまらない季節です。
「ひと潮一寸」と言われるほど、青物の若魚は成長が早く、釣るたびにその大きさを実感します。
ライトジギングの面白さ
10月初旬までは、ライトジギング(1.2〜1.5号ラインに合わせたタックルとリグ/今回は1.5号)で狙います。ハマチサイズが主体のため、強いタックルでは面白くなく、100〜120gの軽めのジグを使用できます。
ベイトが小さくても対応でき、ひらひらとした動きが大きなアピールになります。ただし、潮の流れで底が取りにくいというデメリットもあるため、細いラインを使い潮切れを良くします。
しかし、ライトタックルでは大型の魚がヒットすると、釣り上げられるかどうか不安が生じます。今回のようにブリが喰ってくると、それはもう大変な事態です。それでもライトタックルならではの面白さは十分に楽しめます。
ハマチを5匹釣ったら、何時であろうと沖上がりするというのも、この釣りの魅力です。
最盛期迎える明石沖ジギング
通常ならこの時期はジギングレギュラータックル(2号ライン基準)に変更しますが、ライトタックルでのハマチ狙いが面白いため、今回もライトタックルで挑みました。
しかし、ブリで苦労するとは嬉しくも困ったものでした。それでも、これからが最盛期で、メジロやブリが釣れる楽しみな時期です。ブリのような千載一遇のチャンスに備えないと、悔しい思いをすることも。80cm、90cm、そしてメーターサイズと、それぞれがとんでもないパワーを持っています。
次の大潮周りの青物狙いは、#2-3表記のロッドに2号ラインで300HGリールをパワーアップし、11月のブリ狙いでは#4のロッドと1500番リールで挑む予定です。ライトタックルは面白いのですが、どうやら大型の魚が現れる時期に突入しました。
早々にハマチをキャッチ
ひとり気ままなボート釣り。5時半に出航し、1時間走って明石沖のポイントに到着。120gのピンクシルバーの小さめのジグでスタートすると、ひと流し目でゆっくりとしたフォールにアタリがありました。
おはようハマチ君、レギュラーサイズ(45〜47cm)です。ボートを潮上に戻し、ふた流し目、そして3回目の流しでも同サイズが好調に釣れ、5〜7匹釣った時点で「今日は早上がりできそうだな」と思っていました。
想定外の86cmブリ登場
そして、4回目の潮上から30m-20mへの同じカケアガリでアタリがあり、アワセた瞬間、強烈に走り出しました。
ドラグを締めても、150HGのリールではパワー不足で、フルドラグでも走られます。根の少ない場所だったので根ズレの心配はありませんでしたが、船底にこすれると危険なので、サオを持ちながら操船して船位を保ちます。
水深の倍以上ラインが出たところで、やっと落ち着き始めました。ここから少しずつ距離を縮めるのに力いっぱいでしたが、ロッドはすでにバッドからグンニャリ。リーダーが見え、魚体が見えた時は、ばらさずにここまで来たとホッとし、玉網に収めた瞬間は安堵しました。
86cm、6.5kgのブリ。よく太っており、嬉しさもひとしおですが、このタックルでよく釣り上げられたと感慨深いものです。
しかし、疲労困憊で体力は限界でした。その後も懲りずにハマチを3匹追加し、予定数の7匹を達成しました。まだ釣れる雰囲気でしたが、これで十分です。「ドヤ顔」で満足しながら帰港しました。
釣行を振り返って
同じブリサイズでもスリムなものもいますが、今回はおデブな個体でした。腹回りの肉厚さは立派で、6.5kgの重量を実感できました。晩ご飯の寿司ネタには不足なく、お腹いっぱいに食べることができました。
ハマチも脂がのってきており、ブリとともに違うおいしさを楽しめ、秋の美味しいものをたくさん堪能しました。
<丸山明/TSURINEWSライター>