【横浜市港南区】野庭住宅I街区 戸塚区・小雀建設などのグループが落札 2032年の完成予定
市は市営野庭住宅のI街区(港南区野庭町601の1)の建て替え事業の落札者が決定したことを5日に発表した。落札者は小雀建設株式会社(戸塚区小雀町129の3)を代表企業とする市内グループ。2032年3月までに住民の入居完了を予定している。
市営地下鉄上永谷駅から南に1Kmほど、ゆりの木通り沿いにあるI街区は3棟の建物から成り、居住者数は約160人。完成した1975年から50年が経過し、老朽化が進行している。
市は建設や入居者移転支援などの事業を一括して1つのグループに発注する「PFI方式」を採用。約45億円を予定価格として2025年の1月に公告を行った。入札に参加したのは小雀建設株式会社を代表とするグループのみ。同社は神奈川県内を中心に多くの公共工事を請け負ってきた企業であり、今年で設立から62周年を迎えた。小雀建設(株)のグループは市内企業のみで構成されている点や、工事の発注先の多くを市内事業者とするなど、「地元経済への貢献を意識している」と市から評価され、落札に至った。
同グループは建て替え事業のコンセプトを「多世代が集う新しい環境で生まれる、人のつながりの再生」とし、単身向けの1Rやファミリー向けの部屋など多様な住戸を配置。集会所の設置も提案した。また、ゆりの木通り沿いに同住宅は設置されているが、住宅入口に行くまでは坂を上る必要がある。そのため、既存擁壁を無くし、ゆりの木通りから住宅への動線を改良することも計画している。今後について、小雀建設(株)の担当者は「住民のご意見に対して、柔軟な姿勢で取り組みたい」と話している。