くふうハヤテに“朗報” 2つの課題改善へ プロ野球2軍の3リーグ制で巨人と同地区が有力
■早ければ来季から3リーグ制へ 移動費削減と興行収入向上に期待
プロ野球の2軍が早ければ来シーズンから、3リーグ制に組み替えられる。静岡市に本拠地を置く「くふうハヤテベンチャーズ静岡」は中地区に入ることが最有力で、移動費の削減と興行収入の向上という2つの課題を改善できる“朗報”となりそうだ。
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プロ野球の2軍は現在、イースタンとウエスタンの2つのリーグで運営されている。くふうハヤテは昨シーズンからウエスタン・リーグに参加。静岡県内に念願のプロ野球チーム誕生となったが、球団は2つの大きな課題に直面している。
1つ目は「移動にかかる費用」。ウエスタン・リーグで最も東側に本拠地があるくふうハヤテはソフトバンクと対戦する際は福岡、広島戦は山口まで移動する。遠征にかかる費用は球団経営を圧迫する。また、バスでの移動時間も長いため、選手の体力面でも負担が大きい。これは、ソフトバンクや広島がくふうハヤテとの対戦で静岡市まで来る場合も同様だ。
もう1つの課題は「興行収入」だ。球団にとって収入の軸となる観客動員に、くふうハヤテは苦戦している。もちろん、球団はファンが球場に足を運びたくなるチームづくりや球場でのイベント開催など努力をしている。ただ、中部地区に位置する静岡県は関西や中国、九州のチームに馴染みが薄い。リーグが3地区に再編されると、関東のチームと同じリーグとなり、観客数の増加が期待される。
■くふうハヤテ中地区が最有力 巨人など計4球団
現時点で3地区のリーグ名も球団の振り分けも決まっていない。最有力なのは以下の案だ。くふうハヤテは知名度の高い巨人と同じ中地区に入ると予想される。
【東地区】6球団
日本ハム、楽天、ロッテ、西武、ヤクルト、オイシックス
【中地区】4球団
くふうハヤテ、巨人、DeNA、中日
【西地区】4球団
オリックス、ソフトバンク、阪神、広島
他にも、東地区と中地区を5球団ずつにして、それぞれ1球団が交流戦という形で試合をする案も出ているという。3リーグ制にすると移動の負担は軽減する一方、対戦カードが偏るデメリットを指摘する声もある。日本野球機構(NPB)の中村勝彦事務局長は「最終段階に来ている」と話しており、7月のオーナー会議で方向性が固まるとみられる。
(SHIZUOKA Life編集部)