涼しい施設でひと休み 「まちなか避暑地」が期間拡大
いよいよ始まる暑い季節の熱中症対策や家庭での節電を推進しようと、市は空調が稼働している涼しい公共施設や民間商業施設などを開放する「はちおうじまちなか避暑地」を4月23日からスタートした。例年より3カ月早いスタートで、期間は10月22日(水)まで。
この取り組みは近年の温暖化による気温上昇や2011年の東日本大震災における節電などを受けて、12年から市が実施しているもの。これまでは一年で最も暑い時期の7月から9月まで実施していたが、今年から国の熱中症警戒アラートの運用期間(4月〜10月)に合わせて実施期間を拡大した。より早い時期から安心して涼める場所を提供することで熱中症の防止を図り、また家庭での冷房使用を抑制して節電につなげる狙いもある。
市内116施設
対象となる施設は公共施設72カ所、協力商業施設44カ所の計116施設(4月15日時点)。市のホームページで全施設が公開されており、期間中も協力施設の募集を続けているため、随時追加される。なお公共施設については、都が実施する同様の取組「TOKYOクールシェアスポット」にも登録されている。
各協力施設には、東京造形大学2年の青木景さんがデザインしたポスターが掲示されている。八日町の「まちの駅八王子CHITOSEYA(ちとせや)」では開業した22年から毎年、まちなか避暑地に協力。今回もイベント開催日やランチタイムを除いた午後3時から5時まで店内を開放している。佐藤明子店長は「涼しい店内に自由に飲める水や、まちライブラリーの本もあるので、熱中症対策でひと休みにお立ち寄りください」と呼びかけている。
ひと涼みアワード2025で優秀賞
まちなか避暑地を含む昨年度の熱中症対策の取組が評価され、市は4月11日に発表された熱中症予防声かけプロジェクト主催「ひと涼みアワード2025」のクーリングシェルター/ひと涼みスポット等啓発部門で優秀賞を受賞した。同アワードで市が受賞するのは19年と23年に続いて3回目。市ゼロカーボン推進担当課は「受賞は市民の皆様のご協力あってこそ。市としても引き続き熱中症対策に取り組んで参ります」と話している。