「ソロ活」で何が悪い!? 孤独と健康の関わりはあるのか?【眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話】
好きでひとりでいるのに何が悪い?
ひとりは中長期的には不幸になる
「ソロ活」という言葉があるように、最近はひとりの時間を楽しむ人も増えてきました。
実際、ひとりのほうが楽だ、ひとりのほうが好きだ、と言う人も多くいます。しかし、精神科医の立場から言うと、ひとりでいることは健康によくありません。
確かに、ひとりでいると煩わしい人間関係から解放されますし、ケンカなどのトラブルもないので一時的には傷つかなくて済みます。しかし、中長期的に見たときには、決してその人を幸福にはしません。このことは、あらゆる心理学的な実験からわかっています。
そもそも人間というのは「群れ」の生き物です。近くに誰かがいる、自分の悩みを聞いてくれる人がいる、助け合える仲間がいるということが動物の本能としてやはり重要で、ずっとひとりだと孤独を感して幸福度も下がってしまうのです。
今、日本では孤独を感じる人が増えています。不登校やひきこもりの人も増えていますし、独身などの単身世帯も増えています。また職場と家庭の往復だけの人が多く、第三のコミュニテイと呼ばれるつながりが減っています。昔ながらの地域のつながりや、学生時代の友達のつながりなど、そういうつながりが減っているため、息苦しさを感じる人も増えています。
ひとりでいることは健康によくない
人間はもともと「群れ」の生き物近くに誰かがいると安心する自分の悩みや苦しみを聞いてもらえる助け合える仲間がいるひとりでいると孤独を感じる
ひとりでいることは短期的には楽だが……煩わしい人間関係から解放される気楽に自由に過ごせる傷つかない
中長期的には不幸になることが心理学的な実験で証明されている孤独は辛い誰もいない状況は耐えがたい嫌な考えが頭をよぎる心身に不調をきたす
人類は誕生以来「群れ」で生きてきたので基本的に「群れ」のなかにいることが幸せ
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話 』監修:益田 裕介