トム・ハーディと『ヴェノム』監督はガチの「ズッ友」だった!20年来の相棒と締めくくる『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
熱狂的ファンを生んだ『ヴェノム』シリーズ
ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生し誕生したヴェノム。強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙、長く伸びる真っ赤な舌で人を喰らう<最も残虐な悪>であり、マーベルコミックではスパイダーマン最大の宿敵となるダークヒーローだ。
2018年に公開されたシリーズ1作目『ヴェノム』では、そのグロテスクな風貌が強烈なインパクトを与えた一方で、1つの身体に2つの人格、エディとヴェノムの奇妙な共存関係のユニークさと、狂暴でありながら愛くるしい一面を見せる特異なキャラクターが世界中の人々を虜にした。
2021年に公開された続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では、大殺戮を招く最凶ヴィランのカーネイジとの激しい死闘の中で、エディとヴェノムは一心同体となり共闘、深い信頼関係で結ばれた最強最高のバディとして世界の危機を救ってみせた。
トム・ハーディと『ヴェノム:ザ・ラストダンス』監督もリアル・バディ関係!?
そんな全世界大ヒットシリーズ待望の第3弾にして最終章となる『ヴェノム:ザ・ラストダンス』が、10月25日(金)、26日(土)、27日(日)に先行上映され、11月1日(金)より全国公開となる。
じつは本作の監督であるケリー・マーセルとシリーズの主人公エディを演じるトム・ハーディは、20年来の大親友! その関係は、まさにエディとヴェノムのような最高バディと言えるだろう。ということで今回は、そんな2人が作り上げた本作の「こだわり」を紐解いてみたい。
まさに運命!? 強固な友情を築いてきた2人の映画人
シリーズ1作目から本作公開の2024年まで、6年以上の歳月をかけて作られた映画『ヴェノム』シリーズ。最新作『ヴェノム:ザ・ラストダンス』のメガホンを執ったケリー・マーセル監督は、『ヴェノム』で製作総指揮と脚本を、続く『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では原案と脚本と製作を手掛けてきたシリーズの立役者。『ヴェノム:ザ・ラストダンス』でも原案・脚本・製作を担当し、ついに監督デビューも果たすこととなった。
そしてエディ役のトム・ハーディも演技だけでなく、1作目でエグゼクティブ・プロデューサーを、2作目では主演・製作・原案としても携わり、最新作ではマーセル監督とともに原案を担当。2人はシリーズ3作を通して関わってきたわけだが、じつは本シリーズよりも古い仲であり、しかもその始まりは運命的なものだった。
――かつてマーセルが執筆活動をしながらパートで働いていたロンドンのビデオショップのすぐそばに、トム・ハーディが演技のワークショップを主催したパブがあった。もともとは子役出身のマーセルとハーディは友達になり、一緒に仕事の売り込みをしたり、ときにはハーディが仕事を紹介することもあったという。そこから十数年後、『ヴェノム』に携わることになった2人は、まさにエディとヴェノムのように深い絆で結ばれた相棒=バディとなり、超人気キャラクターに命を吹き込むと同時に、並々ならぬ才能とパッション(情熱)を注入。<最も残虐な悪>を、<世界中で最も愛される>キャラクターへと育て上げたのだ。
エディとヴェノムのような絆で結ばれた2人が描く最期のストーリーとは?
そんな最高バディ=ハーディ&マーセルのコンビが満を持して臨んだ『ヴェノム:ザ・ラストダンス』には、様々な意味が込められているという。スリリングな三部作のクライマックスであること、止むことのないエイリアンの脅威に対するイチかバチかの最後の対決であること、そしてこのギャラクシーにおける最も致命的なブロマンスであることだ。マーセル監督はこう問いかける。
『ヴェノム』3部作は、本当は古典的なロマンティック・コメディなんです」と笑うマーセルは、「エディ・ブロックとヴェノムは1作目で出会い、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』でいわゆる“七年目の浮気”のような倦怠期によって破局を迎えます。今回、彼らのストーリーの結末をつけるにあたり、彼らは一心同体で生きることを学び、ついに共生(相互依存している生物の2つの異なる種の関係)へと至るのですが、彼らはこのまま一緒にいられるのでしょうか?
この最新作は、2作目『ザ・ラストダンス』でエディとヴェノムがクレタス・キャサディと彼のシンビオート“カーネイジ”を倒して逃亡したところから始まるのだが、この対決によってヴェノムの存在が、地球上の支配者たちだけでなく宇宙のならず者である敵対者にまで露呈することに。マーセル監督は、2作目から本作に至るストーリーについても言及する。
エディとヴェノムは、グレース大聖堂での壮絶な戦いにより白日の下に晒されました。彼らの逃亡は、2作目がロードムービーであることを意味します。彼らは私たちの世界の人間たちだけでなく、ヴェノムの故郷である宇宙の星からも追われています。エディとヴェノムが一緒にいればいるほど、地球全体にとっては脅威となるのです。
「エディとヴェノムの関係を次のレベルへと昇華させたかった」
また、マーセル監督とハーディは、ファンが愛するヴェノムの物語に基づくストーリーテリングを心掛けたそうで、「私たちはコミックに強く影響を受けていて、またファンの人たちが次はこうなって欲しいと望む物語に耳を傾けたいと思いました」と述べるとともに、「ただ今回の物語が三部作の最後であることもわかっていて、より感動的なものにしたいという思いもありました。エディとヴェノムの関係を次のレベルへと昇華させたかったのです」と、本作がシリーズ完結に相応しいエモーショナルなクライマックスを迎えることを明かしている。
はたして、マーセル監督が語る「エディとヴェノムが一緒にいることができない理由」とは何なのか? そして、エディとヴェノムの<俺たち>2人に待ち受ける運命とは? 最高のバディの最後の戦い、ついに迎える壮絶で感動的なクライマックスを、ぜひ劇場の大きなスクリーンで見届けよう。
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』は2024年10月25日(金)、26日(土)、27日(日)先行上映、11月1日(金)より全国公開