クリヤマHDがスポーツアパレル事業から撤退でアウトドアブランド「モンチュラ」を閉鎖 特別損失は6億円
クリヤマホールディングス(以下、クリヤマHD)は8月28日、取締役会を開催し、連結子会社のクリヤマジャパンが手掛けるスポーツアパレル事業から撤退することを決議した。スポーツアパレル事業の2023年12月期の売上高は3億3500万円、営業利益は2億5900万円の赤字を計上している。
クリヤマHDは1991年に登山・アウトドア用品の販売を開始し、イタリアのアウトドアブランド「モンチュラ(MONTURA)」を展開してきた。「モンチュラ」は寝袋を製造する工房からスタートしたブランドで、高機能なウェアを展開してきた。
「モンチュラ」は、登山家やクライマーからの支持を獲得し、イタリア本国では主要な公共機関や緊急医療組織、山岳救助チームなどレスキュー活動を行うユニフォームとしても採用されている。現在、「モンチュラ」は東京、名古屋、大阪に直営店を展開しており、国内ではECストアを含めて10店舗。
売上高におけるスポーツアパレル事業の構成比率は0.5%で、これ以上の収益拡大は見込めず、他事業とのシナジーも低い。クリヤマHDは事業譲渡も含めて継続の可能性を模索してきたものの、スポーツアパレル事業の撤退を決定した。
事業の撤退は12月31日を予定しており、2024年12月期の第3四半期連結決算で、事業撤退に伴う資産の除却、直営店の閉鎖費用などで6億円の特別損失を計上する。