京急 鉄道テロに備えて訓練 警察・消防と連携確認
鉄道を狙ったテロ行為に対応するための京浜急行による訓練が4月22日、京急神奈川新町駅構内で行われた。
京急によるテロ対策訓練は2007年から行われ、19回目。今回は、昨年7月にフランス高速鉄道で発生した爆発物によるテロや、今年8月下旬にパシフィコ横浜で開催されるアフリカ開発会議などを踏まえて実施。京急のほか、神奈川警察署や神奈川消防署も協力し、見学者を含めて245人が参加した。
訓練は新子安駅〜子安駅間の鉄塔付近で通信器具箱が燃え、消火活動後に不審物を発見したという想定で進められた。京急側は線路を巡回していた係員からの連絡を受けて列車を非常停止させ、負傷した乗客への対応や避難誘導を実施。消防は消火活動を行い、その後に発見された不審物は警察の爆発物処理隊が対応するなど、一連の流れを確認した。
訓練を見守った神奈川警察署の太田広明署長は「関係各所が連携することの重要性を確認できた。アフリカ開発会議へ向け、警備体制の課題を整理していきたい」と話し、神奈川消防署の城田裕司署長は「訓練で気が付いたことをメモに残し、会社として集約してほしい」と京急に要望した。京急電鉄の竹谷英樹鉄道本部長は「テロ対策の意識、知識、技術を向上させ、異常時でも万全の態勢で対応できるようにしたい」と述べた。