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南林間東北自治会 「こどもカフェ」で活性を 親・子巻き込む起爆剤に

タウンニュース

猛暑の中、汗をぬぐいながら大人たちに接客した

南林間東北自治会(横村幸雄会長)が17日、下鶴間こども広場で「秋祭り」を開催し、その中で地域の子どもたちが「店員」となって客をもてなす「こどもカフェ」が初めて開かれた。子育て世代に自治会へ関心をもってもらおうと始まった企画が、さまざまな相乗効果を生んでいるようだ。

「いらっしゃいませ。オープンしました」。午後3時、会場に設営された飲食ブースの前には、幼児や児童らがエプロン姿で立ち、祭りを訪れた大人たちに元気よく呼びかけた。すると1人、2人と地域の大人たちが来店し、アイスコーヒーなどを注文。猛暑の中、子どもたちは汗をぬぐいながら「お待たせしました」と商品を提供した。

この日、接客を担当した清水彩帆さん(8)は「注文通りに商品を運ぶのは大変でしたが『ありがとう』の一言がうれしかった」と笑顔で話した。接客を受けた80代女性は「皆さんはお行儀もよく、元気を頂いた」とうれしそうだった。

きっかけ

林間や下鶴間にまたがる同自治会には現在、約980世帯が加入するが、10年ほど前の1千世帯をピークに会員世帯は減少傾向にある。

そこで同自治会で総務副委員長を務める菊地恵子さん(73)らが「若い世代に楽しく自治会に関わってもらえるようなイベントを」と、こどもカフェを思いついた。

こどもカフェは、昨年12月にスタート。以来、毎月第4日曜の午後1時から3時にかけて自治会館で行われている。

毎回、10人を超す人たちが来店するといい、こどもカフェは同じ地域に暮らす住民相互の世代間交流の場になっているほか、子どもたちにとって「職業体験」の機会にもなっている。アイスや果物などの「報酬」も子どもたちにとってはやりがいになっているようだ。

深まる理解

こどもカフェは保護者にも好評のようだ。子育て中の中村麻利さん(36)は「今の子どもたちはスマホ決済に慣れている上、(新型コロナの影響もあり)家族以外の大人と接する機会が少ない。現金のやり取りや大人との関わりが学べるのは、貴重な学習の機会にもなる」と歓迎する。

こどもカフェでは、子どもたちの接客の裏で、母親たちが注文のあった商品の準備などをサポートしている。開始から8カ月ほどが経過し「自治会に対する理解も深まってきた」と菊地さん。「夜の巡回パトロールに参加してくれる若いお父さんたちも増えた」と手応えを感じている。

大竹龍三副会長(84)によると、昨年12月以降、自治会への新規入会は「2件ほどで微増」だというが、同自治会では、今後もこどもカフェを続け、自治会活動を盛り上げていく。

開店と同時に呼び込みを行う子どもたち

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