「犬のウンチは必ず持ち帰る」人にも犬にも影響するフンの放置と感染症の話
犬の飼い主として、愛犬が散歩中にウンチをしたら拾って持ち帰り、処理をするのは義務であり当然のこと。しかし、犬のうんちがそのまま放置されていることも多く、犬のフン害が問題となっているケースもあるといわれています。
では、犬のフンを持ち帰らない人がいることによって、その周囲にどのような影響を及ぼしてしまう可能性があるのでしょうか?
「犬のフンの放置で起こる感染症の問題」について、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に話を聞きました。
放置された犬のフンから、ほかの犬が病気になる可能性がある
たとえば、犬のフンが放置されていることで、その場所を歩く犬たちにどのような影響があるかというと、まず一番に考えられるのはフンに含まれる虫卵をほかの犬が摂取することで寄生虫に感染する可能性があります。
また、落ちている犬のフンに寄生虫がいなくてもキレイなものではないので、ほかの犬が口にしてしまうことによって食欲不振、下痢、嘔吐などの消化器症状を起こす可能性も考えられます。
放置された犬のフンから、人が病気になる可能性がある
犬のフンに含まれている寄生虫は種類によっては犬だけでなく人にも感染してしまうことがあり、その場合、寄生虫が人の体内で移行し、肝臓や脳、目などに障害を引き起こす可能性があります。
犬のフンを処理する際に知っておきたい感染症対策
犬のフンを処理する際は素手ではなく必ず袋などを使って拾い、きちんとゴミ箱に捨てましょう。(※処理方法は自治体の指示に従ってください)
また、帰宅後は手洗いを徹底するようにしてください。
飼い主として責任ある行動を
今回お話ししたように、犬のフンを放置してしまうことは、寄生虫をはじめとした感染症を犬だけでなく人にも広げてしまうリスクがあります。
犬が散歩をする道路や公園などの場所はその多くが公共の土地です。犬の飼い主としてしっかりとルールを守って、周囲の人が心地よい環境を保つようにしましょう。
犬が散歩中にしたフンを拾わないとその場が不衛生になるだけでなく、ほかの犬や人が病気になる可能性があります。犬のフンは必ず持ち帰り、飼い主としてのマナーを守りましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください