【面接の服装】介護職の転職はスーツで面接? 服装選びのポイントとケース別の服装例を紹介
執筆者
ささえるラボ編集部
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介護の転職はスーツで面接?夏場も?服装に関する4つのポイント
介護職が業務にあたる際には、動きやすい私服やユニフォームを着用します。普段はスーツを着ることは少ないため、転職面接では何を着ればいいのか迷う人もいるのではないでしょうか。
面接時の服装は、第一印象を左右する重要な要素の一つです。もし面接時に自分の服装がその場にふさわしくないと感じたら、自信が持てなくなって、十分に自分らしさを出せないかもしれません。
そこで今回は、介護職の面接での服装選びのポイントを確認したうえで、シーンに応じた服装のポイントや面接時の持ち物などについて解説します。
■服装に関する4つのポイント
1.仕事の面接ではスーツが基本
2.カジュアルOKでもラフすぎるのはNG
3.清潔感第一
4.服装以外の身だしなみも大事
1.仕事の面接ではスーツが基本
就職や転職の面接での服装は、スーツが基本です。ただ、先述の通り、介護職は基本的に私服やユニフォームで働く仕事なので、面接でも私服OKな事業所が少なくありません。しかし、採用担当者が「面接にはスーツで臨むのが常識」と考えている場合もあります。応募先の事業所から面接での服装に関する通知や指定が特にない場合は、スーツを着ていくのがよいでしょう。
2.カジュアルOKでもラフすぎるのはNG
事業所によっては「普段着・私服でお越しください」と通知されることもあります。その場合はスーツを着て行く必要はありません。採用担当者が服装を含めた応募者の普段の姿を見たいと考えている可能性もあるので、むしろスーツではなく普段着・私服で行くべきです。
ただし、普段着・私服といってもどんな服装でもいいわけではありません。Tシャツにジーンズのようなあまりにもラフな格好では、常識がないとみなされます。目安としては、オフィスカジュアル程度の服装をイメージしましょう。オフィスカジュアルとは、オフィスで仕事をしていても違和感のない、ビジネスシーンで会う相手に失礼にあたらない服のことです(具体例は「スーツ以外の服装例」を参照)。
3.清潔感第一
スーツでも私服でも、清潔感があることは大前提です。特に介護職は利用者やその家族に接するサービス業なので、清潔な印象が重視されます。スーツはクリーニングを済ませたうえで、面接前にはフケやほこりがついていないかを確認しましょう。シャツやブラウスも、襟や袖口が汚れていないきれいなものを選び、きちんとアイロンをかけておきましょう。
また、自分の体に合っていない服装も不自然でだらしない印象を与えかねません、昔のスーツなどを着用する場合はサイズが変わっている可能性があるので、事前に確認するようにしましょう。
4.服装以外の身だしなみにも注意
■爪やメイクは華美なものNG
主張しすぎやつけすぎはNGです。特に介護職では利用者への安全面・衛生面などを重視される可能性があります。爪は短くカットし、ネイルをする場合は透明や淡いピンク。メイクも華美なラメなどは避けるようにしましょう。
■髪やヒゲは整えよう
明るすぎるカラーリングはNGです。髪の毛が長い人は顔周りの毛をまとめるようにし、お辞儀をした際に顔にかかることがないようにしましょう。また、ヒゲもだらしない印象を持たれやすいので必ず剃ってから向かうようにしましょう。
■アクセサリーは控えめに
アクセサリーは、基本的に華美なものは避け、指輪は結婚指輪以外外すようにしましょう。
なお、介護職は、利用者の安全面、衛生面への配慮から、アクセサリーを身につけずに業務にあたるのが基本です。結婚指輪でさえ外すものとされています。面接で応募者がアクセサリーをつけていたら、採用担当者が、「この人は入職後もアクセサリーをつけてくるのではないか」と不安に思うかもしれません。採用する側の視点に立つと、介護職の面接では基本的にアクセサリーは不要でしょう。
スーツの場合の服装例
では、具体的にはどんな服装が介護職の転職面接にふさわしいのでしょうか。基本のスタイルであるスーツの場合の服装例を、アイテム別に見ていきましょう。
■スーツは丈にも注意!
ネイビーやダークグレーなどの濃い色合いのスーツが定番です。パンツの丈やスカートの丈も確認しておきましょう。(スカートは膝丈が目安。座るとやや短く見えるので立った状態で膝上になるものは控える。)
■ネクタイは落ち着いた色のものを
スーツの色に合わせて、落ち着いた色・柄を選びます。定番は、ブルーやネイビー、グレーがベースになった、無地やストライプ、小紋、細かいドット柄のネクタイです。冠婚葬祭用のイメージが強い白や黒のネクタイは、ビジネスシーンや面接には不向きなので避けましょう。
■トップスもシンプルに
ジャケットの下に身につけるインナーは、襟付きのシャツ、ブラウス、カットソーなどがあります。派手すぎる色・柄は避け、白や薄い水色などシンプルなデザインのトップスを選びましょう。襟や袖口の汚れがないかも確認し、シワのあるものはアイロンをかけて行くようにしましょう。
■靴は磨こう
スーツには、黒いシンプルな靴を合わせるのが基本です。土埃などでの汚れは必ず磨いておくようにしましょう。
■ストッキングや靴下は清潔に
介護職の面接では入口でスリッパに履き替える場合も多くあります。ストッキングや靴下は必ず着用し、穴があいていないかなどを確認しておきましょう。特に破れやすいストッキングは予備を持ち歩くようにするといざというときでも安心です。靴下はスポーツソックスなどは避けビジネス向けのものを用意しましょう。
■カバンは自立するものにしましょう
面接には黒や茶色、ネイビーなどのダークカラーで、余計な装飾が少ないシンプルなものが適しています。履歴書や職務経歴書などの書類を持参することや、応募先で資料をもらうこともあるため、A4の書類が入るサイズにしましょう。
また、面接では、床にカバンを置かなければいけない場面もあるので、自立する形のカバンが便利です。リュックタイプは、ものによってはカジュアルすぎる印象に見えるため、避けたほうが無難です。
スーツ以外の服装例
応募先の事業所から指定があった場合や現職の都合上スーツを用意するのが難しい場合は、オフィスカジュアルの普段着・私服でも問題ありません。私服といえども、スウェットやビーチサンダルなどラフすぎるものは避けるべきです。
具体的には、次のような服装にするとよいでしょう。
■トップスはシンプルで清潔感のあるものを
シンプルなシャツやブラウスなどのトップスに、ジャケットを羽織るのがベストです。トップスの色は白やパステルカラーなどの無地のトップスがおすすめですが、派手すぎなければストライプなどの柄物もOKです。ジャケットは、黒やネイビー、グレー、ベージュなど、ベーシックな色でシンプルなデザインのものを選びましょう。
ジャケットが用意できない場合は、襟付きのシャツやカットソーなど清潔感のあるものを着用するようにしましょう。
■ボトムスはトップスに合わせよう
ジャケットに合う色・デザインでチノパンやスラックス、スカートを着用する場合はひざ丈のフレアスカートやタイトスカートを着用するようにしましょう。
ワイドパンツやデニムなどはカジュアルすぎる印象となるので避けることが好ましいです。
■靴もシンプルに
黒や茶色、ベージュなどのシンプルな靴が基本です。かかとのない靴やスポーツ用スニーカーはきちんとした印象に見えづらいため、ビジネス用の靴が理想です。
■カバンはカジュアルでも落ち着きのあるものを
A4の書類が入るサイズ、自立する形で、落ち着いた色合い・デザインのバッグを選びましょう。
季節別の注意点
以上が介護職の面接での服装の基本ですが、真夏でもスーツを着るべきなのか、スーツだけでは寒い日はどうすればいいのかといった疑問もあるはずです。ここでは、季節に応じた対策と工夫を紹介します。
夏の暑さ対策
応募先の事業所から「普段着でよい」と言われていない場合、夏場であっても、面接にはスーツで行くのが礼儀です。しかし現実問題として、真夏の猛暑の中、長袖のスーツを着て外を歩くのは過酷です。少しでも工夫をし、落ち着いて面接に臨めるようにしましょう。
■ジャケットやネクタイなどは、施設に着く直前で着用する
面接時の服装はスーツが望ましいとはいえ、自宅からスーツを着て施設まで行く必要はありません。家を出るときは半袖シャツのような凉しい格好で出かけて、施設の近くでジャケットやネクタイを着けるという方法もあります。
■交通手段の活用
応募先の事業所まで、炎天下を徒歩で移動するのは体力も気力も減少させる原因になります。交通手段をなるべく活用し、事業所の最寄り駅から事業所まではタクシーを使うなど工夫をすることで少しでも暑さを避けながら移動することができます。
■冷感アイテムの活用
携帯型扇風機やクールネック、冷感インナーなど近年多くのグッズが出ています。これらも熱中症予防などに活用できるので状況に応じて使い分けましょう。
冬の防寒対策
冬の寒い時期は、スーツやジャケットの上にコートを着て応募先の事業所に向かい、事業所に着いたらコートを脱いで会場に入ります。コートの種類は、スーツやジャケットに合うトレンチコートやステンカラーコートがおすすめです。カジュアルなフード付きや派手なデザインのものは避けたほうがよいでしょう。
■寒さ対策グッズを活用する
暖かいインナーや薄手のニット、カイロなども防寒対策になります。また、ブーツの着用はカジュアルすぎる印象を与えやすいので、基本的にはパンプスやビジネス用の靴を履くことになります。パンプスを履く場合はつま先が冷えやすいのでパンプス用の靴下を着用するなどして工夫しましょう。
面接に必要な持ち物
服装が完璧でも、必要な持ち物を忘れると、それだけで自分のペースが乱れてしまうことがあります。本来の力を発揮できるよう、介護職の面接で必要な主な持ち物についてもチェックしておきましょう。(事業所によって必要なものは異なるので必ず案内を確認するようにしてください。)
【面接に必要な持ち物】
□履歴書・職務経歴書
□筆記用具・手帳
□修了証明書(資格証)
□事業所のパンフレットなど
□スマートフォン(携帯電話)
□マスク・ハンカチ・ティッシュ
履歴書・職務経歴書
履歴書・職務経歴書はあらかじめ郵送やメール添付で送る場合も多いですが、面接時に履歴書や職務経歴書を持参する場合もあります。その場合は、カバンの中で書類が折れたりよれたりしないようクリアファイルに入れたうえで、封筒に入れて提出しましょう。また、コピーをし自宅控があるといざというときに安心です。
筆記用具・手帳
今後のスケジュールや応募先の事業所の情報をメモしたり、必要書類に記入したりする際、筆記用具や手帳が必要になります。華美なものは控えるようにしましょう。
修了証明書(資格証)
介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士などの修了証明書や資格証を持参するよう指示されている場合は、必ず持参します。原本かコピーかの指定が特にない場合は、両方を持参し、原本を提示したうえでコピーを提出するとよいでしょう。
事業所のパンフレットなど
面接では、自分の強みや志望動機とともに、応募先の事業所に興味を持ってしっかりリサーチしていることをアピールする必要があります。事業所のパンフレットなどをカバンに入れておけば、面接前に応募先の情報を確認できます。住所や場所を確認する際にも役立ちます。
スマートフォン(携帯電話)
面接前に採用担当者からのメールを確認したり、電車の遅延などで遅れそうな場合に電話したりと、転職活動にスマートフォン(携帯電話)は必須です。ただし、事業所に到着してからは着信音が鳴らないよう、サイレントモードや電源をオフにしておきましょう。
マスク・ハンカチ・ティッシュ
介護事業所を訪問すると、利用者への感染予防のためにマスク着用を求められる場合があります。感染症の流行状況にもよりますが、マスクをつけて行くか、入口でつけられるよう持っていくようにしましょう。もちろん、当たり前の身だしなみとしてハンカチ、ティッシュも必須です。特にハンカチは、汗を拭いたときなどに採用担当者の目に触れることがあるので、無地やシンプルな柄物の清潔感のあるものを選びましょう。
パートやアルバイトの面接の場合は?
正規職員ではないパートやアルバイトの場合でも、服装選びのポイントは同じです。応募先から普段着・私服を指定されていないのであれば、パートであっても面接にはスーツを着て行くのが基本です。
ただ、パート面接の予定があるのにスーツを持っていない、という場合は、オフィスカジュアルの普段着で十分です。スーツでなくても、清潔感があってきちんとした服装であれば、採用の結果に影響することはまずありません。
まとめ:第一印象で転職成功率をアップ
第一印象は、その人の評価の大部分が決定されてしまうほど重要なものです。第一印象が悪いと、その後どんなに豊富な経験や資格があることがわかったとしても、最初のイメージを完全に払拭するのは難しくなってしまいます。そのため面接では、場にふさわしい服装を考え、他人からどう見られるかに注意を払う必要があります。
普段はユニフォームなどで働くことが多い介護職ですが、面接時にはスーツやジャケットを着用するのが基本です。清潔感のある社会人らしい服装を選んで、転職成功率をアップさせましょう。
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