生育不良のトマトをシャーベットに!「ジェラート工房 ソンニャーレ」
フードロスをなくしたい!
生育不良で出荷ができなくなった上越産のトマトを使った、夏にぴったりのシャーベットが上越市のジェラート専門店で販売されています。
これが、捨てられるはずだったトマトを使って作ったシャーベットです。上越産のトマトと県内産のスイカを使っていて、トマトの酸味とスイカのほんのりとした甘さが良く合うと評判を呼んでいます。
製造販売しているのは上越市春日山町にある「ジェラート工房 ソンニャーレ」です。
ソンニャーレ 小池保子さん
「食べやすくて夏バテしにくく意外な組み合わせのおいしいジェラートを考えていた。トマトを使うのは初めて。少しの工夫と手間で美味しいジェラートが作れるんじゃないかと挑戦した」
ソンニャーレ 小池保子さんと娘の湊さん
トマトを使うきっかけになったのは、オーナー小池保子さんの娘の湊さんが、通っている高田農業高校でフードロスについて学び、生育不良で捨ててしまう野菜を使えないかと店に相談したことでした。
娘の小池湊さん
「ソンニャーレはフードロスや地産地消にこだわっているので商品にしてくれると思って話した。食品ロス問題について考えて商品にすることでのは、フードロス削減につながると実感した」
使用しているトマトは、上越市内の農家が大切に育ててきたものですが、気温の上昇により、色が赤くならなかったり皮が固くなるなど、生育不良で販売できなかったものです。
ソンニャーレ 小池保子さん
「(生育不良のトマトは)味が落ちると思ったけど、風味もよくおいしかったので全部使った。子どもたちもフードロスという言葉はよく聞いていると思うけど身近ではない。アイスを通して知ってもらうのは良いきっかけ」
トマトとスイカのシャーベットは8月末ごろまで楽しめるということです。
高田農業高校でフードロスについて授業をした非常勤講師で飲食店を経営する信田紘基さんによりますと、多くの農家が形が悪くて出荷できないものは捨ててしまっているのが現状だということです。信田さんは、食材を捨てることなく使うことはSDGsにつながるとして、規格外品など出荷ができないものについては、利用方法などについて相談してほしいと話しています。