【ONE AND ONLY Vol.8レポート】きゃんちゅー、すいすてら注目メンバーの表現力豊かなパフォーマンスに徹底フォーカス!
<ONE AND ONLY Vol.8>が、12月21日(土)にラフォーレミュージアムで開催された。
<ONE AND ONLY>は、“日々新しい存在が生まれて成長していくアイドルシーンを、楽曲、パフォーマンス、トーク、ファッション、ソーシャルなどさまざまな角度で切り取り、次世代の唯一無二、かげがえのない「ONE AND ONLY」を生み出すことを目指す”というコンセプトを掲げるアイドルイベント。
その第8弾となったこの日には、CANDY TUNE、SWEET STEADY、タイトル未定、手羽先センセーション、MyDearDarlin’、Onephony、AsIs、美味しい曖昧の8組が出演。それぞれが多彩なパフォーマンスを披露し、会場に大きな熱狂を生み出した。また、イベントの途中には特別企画としてファッションショーも実施。華やかなステージを届けた。
本記事では、各グループから1名をピックアップして、そのメンバーに焦点を当てたライブレポートをお届けする。
取材&文:竹内伸一
■Onephony(ピックアップアイドル:久保田さやか) 観客の視線を惹きつける多彩なステージング
この日のトップバッターはOnephony。SEが流れる中、走ってステージに現れた久保田さやかは、“盛り上がっていきましょう!”と声を上げて、イベントの開幕を告げた。そのパフォーマンスは、はつらつとして小気味よいもの。ライブが進むに連れて次第に熱気を帯びていき、観ているこちらのテンションをどんどん押し上げていく。
「声にならない声で叫ぶ」では、柔らかな微笑みをたたえながらも力強く歌い上げて、ギャップで魅了。「ウルトラCなラブストーリー」では“C”を模した振り付けをダイナミックに披露しつつ、《やっぱムカつくなぁ》のセリフをちょっと怒ったような表情でつぶやく。さらに「冬のトライアングル」の落ちサビでは、切なく愁いを帯びた歌声を響かせ、会場から大きな拍手を引き出す。
ラストの「君ラブ!♡」では、疾走感を持つサウンドに乗って再びはつらつと歌い踊り、満面の笑みを会場中に振りまいていく。歌声、ダンス、表情いずれも場面ごとに変えていくことで観客の視線を惹きつけていく姿は、まさにアイドルと言いたくなるほど魅力的なものだった。
Onephony<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
Going my way
声にならない声で叫ぶ
ウルトラCなラブストーリー
MC
冬のトライアングル
僕らのStory
君ラブ!♡
MC
■AsIs(ピックアップアイドル:山城虹奏) 堂々たるパフォーマンスを届けた復帰ステージ
体調不良により1週間ほど5人体制で活動していたAsIsは、このライブから本来の7人体制に。山城虹奏も復帰後初ライブとなった。しかしながら、療養していたとは思えないエネルギッシュなパフォーマンスを1曲目の「愛を叫ぶ」からくり広げていく。ダンスは激しく躍動し、歌声は熱く力強い。サビでは《幸せなんだ!!》を大絶叫。その迫力に観客も大いに引き込まれたようで、大きな歓声が上がった。
MCでは改めて久々にフルメンバーが揃ったことに言及。すると山城は“7人でステージに立てて嬉しいです……”と声を詰まらせた。見応えのあるステージングを披露していたが、久々のライブに感極まる想いがあったようだ。
もちろん後半もそのパフォーマンスは堂々たるもの。「いつかの僕らの声に応えて」では険しささえ感じる表情で、ステージを走りながら歌い上げ、「Braver!」では7人が一体となって激しく迫力のある演舞を披露するなど、圧巻の場面を次々と生み出していく。
最後は「ツワブキ」で激しくもしなやかにといった具合いで緩急をつけた動きでさらなる見応えのあるシーンを生み出しながら、伸びやかな歌声を会場中に届けて復帰ライブを締めくくった。
AsIs<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
愛を叫ぶ
特別アドラブル
MC
いつかの僕らの声に応えて
Braver!
大人の青春
ツワブキ
MC
■美味しい曖昧(ピックアップアイドル:幽花はるか) 妖艶で熱いパフォーマンスで観客をロック
美味しい曖昧の幽花はるかは、登場曲「ggg」でクールな表情を見せながら切れ味する鋭いダンスを披露。その身のこなしは実にカッコよく、フロアの視線を一気に集めていく。「角砂糖とセイロン」でライブを本格的にスタートすると、そこに激しさが加わり、さらに見応えのあるパフォーマンスへと昇華。続く「ユーグレナはわかんない」では笑顔で楽しそうに歌い踊り、異なる一面も見せつつ、「毒針」では再び激しくパフォーマンス。
「幽体whisper」では髪を激しく振り乱すシーンもあり、妖艶な雰囲気も醸し出した。その歌声でもまた妖艶さを発揮。「「詰」と「昧」」のラストでは、伸びやかなロングトーンの中に艶っぽさが同居し、はっとさせられる歌を聴かせてくれた。
カッコよくセクシー……彼女のパフォーマンスはそれだけでは終わらない。舞台の全面に歩み出して観客に視線を送り、花道へ駆け出し“もっと!”などと観客を扇動。ステージを縦横に動き回りながらライブを盛り上げていく。そんな熱い一面にも、観客は大いに魅了されたようで、彼女の煽りに応えて、フロアから大きな声が轟いていたのが印象的だった。
美味しい曖昧<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE(ggg)
角砂糖とセイロン
ユーグレナはわかんない
毒針
幽体whisper
「詰」と「昧」
サプリメ
さまさま
ステフリ!
■手羽先センセーション(ピックアップアイドル:佐山すずか) ダイナミックな動きで作り上げた大迫力のシーン
「始まりのシグナル」でライブをスタートした手羽先センセーションは、アップテンポなナンバーを揃えて、躍動感あふれるライブをくり広げた。それは5人が一体となって攻め立ててくるような迫力に満ちたもので、足を上げる角度やターンのタイミングなど、しっかりと動きを揃え、歌ではユニゾンパートで、熱い歌声を重ねて観る者の感情を揺さぶっていく。特に「ゼッタイレンド」のサビでは5人が絶唱ともいえる情感のこもった声を合わせて、大迫力の熱唱を聴かせてくれた。
佐山すずかの歌声も、もちろん魅力的。落ち着いたトーンながら力強さを持ったその声は、グループの中でいいアクセントとなっていたように思う。また、パフォーマンスは長い手足を大きく使って迫力満点。「RestartOver」でのヒザを蹴り上げるような振りは、彼女のダイナミックな動きが映える大迫力なシーンとなった。
大迫力といえば、ラストの「I'm Believer」では“まだまだ声出せ!”と絶叫。その迫力に満ちた煽りに、会場からはそれまで以上の大きなコールが沸き上がった。大サビでは見事なハイキックを5人でしっかり揃える。この日のライブを象徴するようなシーンでエンディングを飾った。
手羽先センセーション<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
始まりのシグナル
ゼッタイレンド
サマーヴィラン
MC
僕と君とポラリス
RestartOver
I'm Believer
MC
■MyDearDarlin’(ピックアップアイドル:咲真ゆか) キュートな仕草と表情で観客を虜に
SNSで喉の不調を訴えていたMyDearDarlin’の咲真ゆか。この日のライブは大丈夫だろうかと心配したが、そのパフォーマンスはエネルギーに満ちた素晴らしいものだった。猫耳で可愛らしく着飾った彼女は、冒頭の「My Dear」から笑顔が弾け、ライブが楽しくて仕方がないといった雰囲気。落ちサビなどでは切ない歌声も披露し、こちらの心配を払拭してくれた。
「ナノLOVE」では、これでもかというくらい可愛らしい仕草と表情で観客を魅了。フロアでは黄色いサイリウムが大きく打ち振られて、美しい光景を作り出していた。以降も激しいパフォーマンスをくり広げつつ、投げキスをしたりウィンクをしたりと、次々に観客を虜にしていく。ライブでパフォーマンスするアイドルとして完璧なのではと思えるほどの立ち振る舞いだったように思う。
中でも終盤の「LiaR」では、激しいダンスを披露しながら、笑顔を振りまき、ここでもウィンクを交えて熱い歌声を響かせる。彼女の真骨頂ともいえるパフォーマンスでライブを盛り上げた。
MyDearDarlin’<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
My Dear
ナノLOVE
真夏の彼方
トーキョーガール
LiaR
FLOWER
MC
■タイトル未定(ピックアップアイドル:阿部葉菜) 輝く笑顔とともに響かせた美しき歌声
北海道のタイトル未定は、2025年1月25日(土)から新メンバーを加えて5人組の新体制になることを発表しているが、この日のライブは3人体制でのステージに。SEが流れる中、静かに登場した阿部葉菜が伸びやかに「壊せ」を歌い出してライブをスタートさせた。その動きは流麗でしなやかなものだが、要所で力強さとスピードが加わる。緩急のコントラストを描き出すことで見応えのあるパフォーマンスへと昇華させていた。
コントラストといえば、彼女のボーカルも陰影のある素敵なものだった。スローナンバーの「薄明光線」では、抑え目の声でしっとりと歌い出し、サビでは感情を爆発させるかのごとく叫ぶように歌う。併せて動きもダイナミックなものとなり、観客の耳目を集めていた。さらに“タイトル未定の元気印”のキャッチフレーズどおり、明るく朗らかな笑顔も印象的。
“みんなの声が聞きたいです!”という口上から始まった「鼓動」では、サビになると笑顔でマイクをフロアに差し向け、“Wow wow”の大合唱を引き出す。その声を聴いて彼女の笑顔はさらに輝くものになっていた。
タイトル未定<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
壊せ
鼓動
薄明光線
群青
MC
溺れる
栞
MC
■ファッションショー この日だけの特別なブランドコーデでランウェイを闊歩
この日のスペシャルメニューは、“ファッションショー”。この日出演のアイドルたちの中から4組が、会場のあるラフォーレ原宿に入っているブランドの服を着てファッションショーをくり広げた。今回はAsIsが『merry jenny』、美味しい曖昧が『OY』、手羽先センセーションが『Maison de FLEUR』、MyDearDarlin’が『jouetie』を着てランウェイを闊歩した。ステージ衣装とも私服ともまた違う姿に、観客が大いに沸く中、堂々と練り歩き、びしっとポーズを決めるメンバーがいた一方で、どうも勝手が違うというメンバーも。ポーズがウマく決まらず、結局、ファンに手を振って笑顔を振りまくメンバーや、間が持たず視線が宙に浮くといった雰囲気のメンバーの姿も。そんな部分もなんだか愛らしく、観客にとっては楽しいひとときとなったことだろう。
■SWEET STEADY(ピックアップアイドル:山内咲奈) 観客と一体になって作り上げた大熱狂
ツインテールを弾ませながら笑顔で登場した山内咲奈は、「なんてねっ!」のイントロで“初めまして! 今日は楽しんじゃおうね!”と観客に語りかけて、SWEET STEADYのライブの幕を切って落とした。可愛らしい笑顔を振りまきながらはつらつと踊り、伸びやかに歌う。しかしながら、冒頭と同様に観客とのコミュニケーションも怠らない。
「ぱじゃまぱーてぃー!」ではコミカルな動きを見せながら、フロアに手を振り、ハートのサインを投げ入れ、手を叩き、“もっと!”などと煽ってクラップを促し、会場の隅々まで視線を送り続ける。「ハートの魔法」のイントロでは、“もっともっと大好きにしちゃうからね!”と声を上げると会場は大熱狂。「始まりの合図」ではザビの《ずっと一緒にいようね》をとびきりの笑顔で高らかに歌うと、さらなる熱狂を生み出した。
ファンとアイドルが一体となって……慣用句的にしばしば書いてしまう表現だが、彼女の一挙手一投足はすべてファンとアイドルが一体となってライブを盛り上げるためのものだった。そう言っても過言ではないほど素晴らしいパフォーマンスだった。
SWEET STEADY<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
SE
なんてねっ!
Call me, Tell me
MC
ぱじゃまぱーてぃー!
新世界クレッシェンド
ハートの魔法
始まりの合図
ダイヤモンドデイズ
MC
■CANDY TUNE(ピックアップアイドル:村川緋杏) 会場に全力で届けた多彩かつエネルギッシュなパフォーマンス
トリを務めたCANDY TUNE。この日は前半にクールなダンスチューンを並べるというセットリストだったが、村川緋杏も自身の歌割りで大きなコールが巻き起こってもクールな表情を崩さず、シャープに踊り、エモーショナルな歌声を聴かせた……と思いきや、「君もゾンビですか ゾンビですね」では、クールにキメつつ、端々で楽しそうな表情がのぞく。ライブが楽しいという想いがこぼれ出しているかのようだった。
後半はステージを駆け回り、楽しそうにはつらつとパフォーマンス。「きゅきゅきゅキュート」ではフロアの前方に、一生懸命に踊るファンをたたえるような微笑みを届けた。ところが、ここで突如、彼女が退場。何やらアクシデントがあったようだ。しかし、ライブはそのまま続行。村川の不在にも動じず、6人がしっかりとカバーしながらパフォーマンスするさまはさすがのチームワークだった。
「倍倍FIGHT!」の終盤、彼女は走り込むようにステージに復帰。大事には至らなかったようでまずは一安心だったが、不在を取り返すかのようにこれまで以上にエネルギッシュなパフォーマンスを披露。最後は“今日は楽しんでくれましたか?”と元気に会場に語りかけて、イベントを締めくくってくれた。
CANDY TUNE<ONE AND ONLY Vol.8>
2024年12月21日(土)
ラフォーレミュージアム
Overture
Twilight Dilemma
TUNE MY WAY
君もゾンビですか ゾンビですね
MC
備えあれば無問題
きゅきゅきゅキュート
倍倍FIGHT!
キス・ミー・パティシエ
MC
<ONE AND ONLY Vol.9>
日時:2025年1月13日(月・祝)開場17:00/開演17:45
会場:飛行船シアター
出演:CANDY TUNE、SWEET STEADY、yosugala、Onephony、ラフ×ラフ
チケット:前方優先エリア¥8,500 一般¥4,500 学生/女性¥3,000