<朝起きたら息子が……>シングルの私。仕事は順調!でもストレスでお酒の量が増えた夜【まんが】
私は小学5年生(コウタ)の子どもを持つシングルマザーです。コウタが生まれてすぐ旦那の浮気が発覚しました。
とてもショックではありましたが、当時の私は生まれて間もないコウタのためにも旦那に再構築を望みました。しかし旦那は相手の女性に「本気になってしまった」と言いだし、離婚になりました。養育費は最初こそ支払いがあったものの、2~3年もしたら振り込みはいっさいなくなりそのうち連絡が取れなくなりました。その後、実家を頼って生活していましたが、実家での生活もまた苦痛の日々でした……。
実母は私の育児のやり方に毎回口を出してきます。
母に対して、私の子育てにはあまり口を出さないでほしいとお願いしても、「だったらひとりだちしろ」「家に住まわせてもらっている分際で文句を言うな」などと圧をかけてきます。なんとかしなくてはと、必死で働いてお金を貯めて、コウタが小学校にあがると同時に実家を出ました。あれから5年……。
ただ今思えば、実家にいた頃は私は仕事に集中できたし、母の小言を我慢できればそれがよかったのかもしれません。
ただ当時は本当に苦しくて……。
実家の近くに住むこともできましたが、心機一転しようと思いたち。実家からさらに田舎の家賃が安い場所に引っ越しをしたのです。
知り合いもいない環境で、仕事も一から再スタートでした。でもコウタと私の生活のために私は実家にいたときよりも働きました。「今頑張って、キャリアを作って、早く生活を楽にするために……今が踏ん張りどきだ」と思っていたのです。そんな努力が実ったのか、地道に昇進をしました……。でも昇進して部下ができるとまた違う大変さやストレス、悩みが出てきたのです。そしてまさに今、私は煮詰まっていました。 だからなのか、最近とてもお酒がすすみます。コウタの預け先がないから、同僚と飲みに行くことはできません。1人で息抜きに遊びに行くことができればいいんでしょうが、コウタを1人にしたくないのです。そんな私は、家で缶チューハイを飲むのが唯一のストレス解消。
自分で働いて稼がないと……。いまコウタを守れるのは自分だけなのです。実家では育児を手伝ってもらうこともできます。でも親の顔色を伺いながらする育児・仕事は苦痛以外の何物でもなく、私とコウタの健全な親子関係を守るためにも家を出たのです。確かにつらい道になりましたが、いまコウタと2人でいる生活に不満はありません。ただ、お酒の量が増えるだけです。
部下と上司に板挟みの私。彼氏には振られ、ストレスMAX!!
一生懸命仕事をしてくれているならまだいいのだけれど、自主的に動かないしわからないところを聞かない。そもそも仕事に対するやる気や責任感がありません。 言った言わないに関しては証拠がありません。それに新人のミスは私のミス。こんなことで私は上司に毎日のように叱られ板挟み状態。これが日常茶飯事です。新人のミスを被り、上司に怒られたある日。仕事の合間にトイレに行ったらこんな出来事がありました。
個室に入っていたら、女性社員2人の話し声が聞こえたのです。
実は、最近2年ほど前からお付き合いをしていた彼と別れました。その彼には仕事の話も育児の話もなんでもしていた。いつも共感して話も聞いてくれた。ただお付き合いが長くなって結婚というワードがちらつき始めた頃に、「よく考えたけれど父にはなれない」と言われたのです。
時間がなくてたまにしか会えないけれど、それなりに信頼関係ができる2年を送っているつもりでした。幸い、コウタには会わせたことも、彼の存在を匂わせたこともありません。なのでコウタに変な気を遣わせることがなくてよかったのかもしれません。(子どもがいることを知っていて近づいてきたくせに、なんで今さら父親になれないっていうの。1度も会ったこともない、みたこともないコウタの存在を勝手に否定しないでよ!!)腹が立って2本目に手を付けました。お酒の量がどうしても増えます。
毎日のように嫌なことがある。頑張っているつもりなのに、いつになっても報われないな……。その夜は、先日彼に振られたショックや、その理由としてだしてきた「父にはなれない」という言葉への怒り。そして仕事が思うようにうまくいかず、周りにも文句を言われる辛さ。そういったものが爆発して、ついつい深酒をしてしまったのです。布団にもいかず、お酒を浴びるように飲んだ私が起きると……私の肩には温かいタオルケットが被せられていました。そして、私が飲んだ机の上にあった複数の缶は、一個も机の上になかったのです。
「俺、いないほうがよかった?」子どもが私の幸せだと再確認!
いままでコウタは「お手伝い何かあるか」と聞いてくれることは多々あったのですが、簡単なことだけ。家事はほとんど私がやっていたのですが……。率先してやってくれたことにも、私が散らかしたゴミを片付けてくれていたことにもとても驚きました。
「……お母さん、最近毎晩飲んでるよね。前はここまで飲んでなかったよね」
私はハッとしました。(確かに、私がイライラしてお酒ばかり飲んでいたら、コウタが心配してしまう……。こんな優しいコウタがいるのに、落ち込んでいられない)「ごめん! お母さん疲れてて。コウタにもキツく当たってたかもしれない! でも……」
「コウタがいなかったら、お母さんもっとだめな人間だった。ごめん、本当に、コウタがいてくれて幸せだよ」私は精一杯コウタに気持ちを伝えました。
「謝らなくていいけど……でもお酒はちょっと心配だから……ほどほどにね」コウタは照れたように私から離れて、登校の準備をはじめました。「じゃあ行ってきます。ついでにゴミ捨ててくよ。母さん大変なら、俺これからもゴミ出しやるからね」コウタを見送り、後ろ姿を見て少し涙が出そうになりました。(コウタ……あんなに小さかったのに、もうゴミ出しもできるんだ……)(ああやって私のことを考えてくれるようになったんだ……)(私が守っているつもりだったけれど、お互い守って守られているんだ……)様々な思いが心にわきあがります。
職場の人も、実家も、彼氏も、みんななにかにつけて私がダメな理由を「シングルマザーだから」と言ってきます。最初からシングルマザーとわかっているはずなのに、私だってそういわれないようにすごく頑張っているのに……。私はいつの間にかその悔しさを息子にぶつけてしまっていたのでしょうか。でも同時に私には世界一の味方がいる。愛すべき存在がいる。これからは自分のためにも息子のためにも「シングルマザーだから、なに?」と自分自身の生き方を誇れるように生きていきたいです。