野菜のプロが作る「オクラのチーズ肉巻き」。甘辛ダレでごはんが進む!
甘辛絶品!オクラとチーズの肉巻き
調理時間:10分
野菜ソムリエ直伝の、子供から大人まで大人気のオクラとチーズの肉巻きです。甘辛い照り焼き風の味付けとチーズの組み合わせが絶品で、ごはんによく合います。オクラの緑色、豚肉の茶色、チーズの白色のきれいな色合いで見た目が良く、お弁当にも映えますよ。
オクラを下ゆでしないことで、シャキシャキッとした食感と特有のねばりが楽しめるうえ工程も簡単。毎日の献立に悩む人は、ぜひ新しい定番レパートリーとして取り入れてみてくださいね!
材料(2人分)
豚ロース肉(薄切り):200g
オクラ:6〜8本
とろけるスライスチーズ:3枚
片栗粉:大さじ1杯
たれ
酒:大さじ2杯
しょうゆ:大さじ1杯
みりん:大さじ1杯
きび砂糖:小さじ1杯
オクラとチーズの肉巻きのポイント
「板ずり」と「ガクをそぐようにむく」下ごしらえで、オクラのおいしさアップ!
オクラを下ゆでせずに使って、シャキシャキ食感と特有のねばりをいかす
豚肉で完全に全体を包んで、チーズがはみ出すのを防ぐ。破れたり薄すぎたりする場合は重ねて隙間なく包むこと。巻き終わりや横はしっかり重ねて閉じる
たれの絡みをUP&ジューシーに仕上げるために、片栗粉をまぶす
蒸し焼きにすることで、肉が硬くなるのを防ぎオクラにもほど良い歯ごたえを残しつつ、適切に火を通せる
火が通ったかを確認したいときは、肉巻きを押さえると出てくる肉汁を確認。肉汁が透明なら火が通っている。赤みがある場合はもう少し焼くこと
作り方
下ごしらえ
オクラに塩をふり、まな板の上で転がして板ずりします。サッと塩を洗い流してから、水気を拭きます。
※オクラは板ずりすることで、うぶ毛が取れて口当たりがよくなり鮮やかな緑色もキープできます。
ヘタの先の硬い部分を切り、ガクをむきます。
※硬いヘタをぐるりと囲むガクをそぐようにむくことで、ヘタに近い部分もおいしく食べることができます。
とろけるスライスチーズは縦に4等分にカットします。
たれの材料を混ぜておきます。
豚肉でオクラとチーズを巻く
まな板の上にラップをしいて豚肉を広げ、塩こしょう(分量外)し、片栗粉をふります。
※片栗粉をふることでオクラと豚肉が密着して、外れにくくなります。
豚肉の上にオクラ、4等分にカットしたスライスチーズを2枚重ねておきます。
※オクラは下ゆでせずに使うと、シャキシャキッとした食感と特有のねばりも楽しめます。また下ゆでしないことによって時短調理も可能になる点もメリット。急いでいるときも重宝しますよ。オクラの青臭さは、前述の下処理である程度抑えられるので問題ありません。
端からくるくる巻き、オクラとスライスチーズを豚肉で完全に包みます。
※加熱中にチーズが溶け出してはみ出る失敗を防ぐため、チーズを隙間なく完全に肉で包むようにします。
巻き終わりや横はしっかり重ねて閉じるようにしましょう。
※豚肉を広げたときに破れた部分がある場合や肉が薄い場合は、続けてもう1枚重ねて完全に包み込むとチーズが溶け出ずに仕上がります。
片栗粉をまぶす
片栗粉をふった金属トレーに2をおき、上から片栗粉をふります。余計な片栗粉は払っておきます。
※余分な片栗粉を払うことで、焼き色が均一についてきれいに仕上がります。
全体が密着するように軽く握ります。1本ずつ片栗粉をふった金属トレーの上で転がして全体につけるようにしても良いです。
※片栗粉をつけることでオクラと豚肉が密着して、外れにくくなりたれが絡みやすくなります。豚肉の旨味も閉じ込め、やわらかくジューシーに仕上がります。
焼き色がつくまで焼いて蒸し焼きにする
フライパンを中火で熱してからサラダ油小さじ1杯(分量外)を引き、巻き終わりを下にしてオクラの肉巻きを焼きます。
※豚肉の巻き終わりから焼くことで外れにくくなります。
焼き色がついたら転がし、全体にきれいな焼き色がつくまで全面を焼きます。
焼き色がついたらふたをして弱火で2〜3分ほど蒸し焼きにして豚肉とオクラに火を通します。
※オクラを下ゆでしないため、フライパンでの加熱でオクラと肉の中心部までしっかり火を通すことが大切です。蒸し焼きにすると、肉が硬くなるのを防ぎふっくらジューシーに仕上がります。そのうえ、オクラにほど良い歯ごたえを残しながら適切に火が通りますよ。
たれを絡める
ふたを開け、火が通ったかを確認してからたれをまわしかけます。
※火が通ったかどうかは、肉巻きを押さえると出てくる肉汁を確認します。肉汁が透明なら火が通っていて赤みがある場合はもう少し焼きましょう。
肉巻きを転がしながら、手早くたれを煮詰めて絡めて完成です。
※たれを煮詰めることで、味を凝縮させることができ、照りが出ます。加熱しすぎると肉が硬くなるため、手早くたれを絡めるようにしましょう。
もっと楽しむ!オクラチーズ肉巻きアレンジ術
さっぱり風味アレンジ。大葉や梅肉をプラス
大葉や梅肉を加えて巻くと、濃厚ななかに梅肉の酸味が効いてさっぱりとした味わいに仕上がります。豚肉で巻くときは、大葉を敷いてから梅肉、オクラ、チーズの順でのせて巻きましょう。梅肉の量は好みですが、小さじ半分くらいでOK。大葉があるとチーズがはみ出るのを防ぐのに効果的です。
野菜を追加。アスパラ・にんじんなどで彩りUP
オクラと一緒にアスパラや細切りのにんじんなどほかの野菜を巻いて、彩りや栄養価をアップするのもおすすめです。一緒に巻く野菜によっては皮むきや下ゆでなど下処理をしておくことが大切ですよ。
アスパラを巻く場合は、根元の硬い部分を切り落とし筋張って硬い部分の皮をピーラーでむき、熱湯でさっと硬めにゆでておきましょう。にんじんは細切りにしておくとオクラと一緒に火が通りますよ。にんじんを1cm角の拍子木切りにするなら、あらかじめ電子レンジで1分ほど加熱しておくとよいです。にんじんの赤色が入るとお弁当に入れた際に見栄えが良くなります。
味付けをアレンジ。カレー風味や味噌マヨ
基本の甘辛ダレとは違う味付けを楽しみたいなら、カレー粉をプラスしてスパイシーにしたりみそとマヨネーズを加えて和風みそマヨアレンジをしたりするのはいかがでしょう。
カレー粉は、小さじ1/2杯ほどをたれを絡める際に加えてください。みそマヨの場合は、合わせみそとマヨネーズを大さじ1杯加え、しょうゆを小さじ1杯に減らしてください。あらかじめたれの材料と混ぜ合わせておくとよいですよ。
「オクラとチーズの肉巻き」のQ&A
Q1. 豚バラ肉やベーコンで作れますか?
豚バラ肉でも代用可能です。豚バラ肉で作るとよりジューシーに仕上がりますよ。脂が多くなるため、フライパンで焼く際に余分な脂を拭き取るのがポイント。脂があるとたれが絡みにくいので、キッチンペーパーで拭き取りましょう。
またベーコンでも代用できます。ただし、ベーコン自体の塩分と燻製の風味があるため、下味やたれの味付けを控えめに調整するようにしましょう。
Q2. オクラは下ゆでせずに生で大丈夫ですか?火は通りますか?
本レシピではオクラを下ゆでせずに、生のまま使うのが基本です。下ゆでしないことで、オクラ本来のシャキシャキとした食感やねばりを楽しめます。また調理工程がよりシンプルになり、時短調理が可能ですよ。
「生のまま使うと青臭くない?」「オクラは硬くない?」「ちゃんと火が通るの?」と心配になるかもしれませんが、下処理の板ずりで青臭さが軽減されるので問題ありません。そしてふたをして蒸し焼きにする工程で中までしっかり火が通り、食感も良く仕上がりますよ。
Q3. 冷蔵、冷凍保存はできますか?お弁当に入れる際の注意点は?
冷蔵、冷凍保存可能です。冷蔵保存する際は、しっかり冷ましてから清潔な保存容器に入れ冷蔵庫で保存します。2〜3日保存可能です。冷凍保存する際は、しっかり冷まして食べる分量ずつラップでピッタリ包み、フリーザーバッグに入れます。空気を抜いて封をし冷凍庫に入れましょう。3週間ほど保存可能です。
お弁当に入れる場合や気温が高くなる時期は、食中毒予防のため保冷剤と保冷バッグを使うようにして保冷を徹底したり、冷凍した肉巻きは、一度電子レンジでしっかりと加熱ししたりするなどします。お弁当に詰めたらしっかりと冷ましてからふたをするようにしてくださいね。
Q4. 肉巻きに片栗粉をまぶすのはなぜですか?
片栗粉をまぶすことで、たれの絡みがよくなり、肉の旨味や水分を閉じ込めてジューシーに保てます。また肉がはがれにくくなり、表面が少しカリッと香ばしく仕上がるなどメリットがありますよ。
片栗粉を省略すると、たれが絡みにくくなり味がぼやけて物足りなくなるおそれがあります。基本的にはレシピ通りにまぶすことがおすすめです。
Q5. 使うチーズは溶けないタイプととろけるタイプ、どちらが良いですか?
溶けないタイプ(プロセスチーズや溶けないタイプのスライスチーズなど)ととろけるタイプ(ピザ用チーズやモッツァレラチーズなど)は、どちらでもおいしく作れます。溶けないタイプで作ると、形が残って扱いやすいのがメリットです。とろけるタイプはとろっとした食感が楽しめますよ。
どちらがよいかは最終的には好みです。とろけるタイプを使う場合は、チーズが溢れやすいので、チーズがはみ出さないようにきっちり全体を豚肉で巻き付けるのがポイントですよ。溶け出ると焦げ付きやすくなるので注意してくださいね。
中からとろ〜り!絶品オクラとチーズの肉巻き
オクラとチーズの肉巻きはしっかりとした甘辛い味付けで、ごはんにぴったりでした。豚肉はしっとりやわらかくオクラはシャキシャキ、なかのチーズはとろりととろけて完璧な仕上がり。なんと言っても甘辛いたれとチーズのコクが絶妙にマッチして、オクラのとろっとしたねばりもおいしく大満足の味でした!
豚肉が薄くて二重に巻いたものがありましたが、蒸し焼きにすることとたれを煮絡める工程でしっかりオクラまで火が通っていましたよ。冷めてもおいしかったので、作り置きにしたりお弁当のおかずにしたりと大活躍しそうです。ぜひコツを参考にして作ってみてくださいね。
ライター:稲吉永恵(野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ)