安里勇哉、赤澤燈、前川優希ら出演の儚い人情物語、舞台『愚れノ群れ』が開幕 舞台写真&囲み取材の模様が公開
2024年6月5日(水)、舞台『愚れノ群れ』が東京・シアターサンモールで初日を迎えた。
本作は、宮下貴浩×私オム プロデュースの第7回公演で、小学生の頃からの幼馴染がヤクザになり、次期組長の座をめぐり争う“情”と“欲”が入り混じる儚い人情物語が展開される。
物語の中心となる同級生3人組の久寺孝雄役に安里勇哉、出口潤輝役に赤澤燈、橘靖也役に前川優希を起用。ヤクザになった彼らに可愛がられる存在の沖本真之助を定本楓馬、吉村を横山涼、ヤクザの幹部で組長の座を虎視眈々と狙う加藤光平を玉城裕規、先代組長の意思を受け継ぐ若頭の森田を宮下貴浩が演じる。
初日公演を前に、ゲネプロが公開され、安里勇哉、赤澤燈、前川優希、定本楓馬、玉城裕規、横山涼、宮下貴浩が囲み取材に参加した。その模様を紹介する。
初日を迎えた心境を安里は「あっという間に初日を迎えられてすごく嬉しい気持ちでいっぱいでございます。みんな気の知れた仲間で、楽しく稽古もしてきました。今日、お客さんの前で演じられることがすごく楽しみです」と答えた。
赤澤は「短い公演なので、初日が明けるとあっという間に終わってしまうと思うので、全公演、大好きなメンバーと舞台に立てることを噛み締めながらやっていきたいと思います。もう寂しい(笑)」と早くも“終わるのが惜しい”という気持ちになっていると明かした。前川は「演劇というのはお客さんが入って、見ていただいて初めて成立するエンタメです。この作品を見ていただいた後にいろんな気持ちだったり、感想を抱くことがあると思います。それも含めてこの作品ですので、皆さんに楽しんで帰っていただけるよう精一杯頑張ります」と意気込んだ。
プロデューサーであり、“森田”役で出演もしている宮下は「7回目の私オムとの公演になります。毎回『今作が一番良かった』と思ってもらえるように作っております。今回も素晴らしいメンバーが集まってくれたので、楽しんでいただけたらと思います」と、仕上がりに手応えありということを感じさせるコメントを発した。
稽古期間を振り返り、安里は「それぞれ怒る場面があるんですけど、『この人、こんなふうに起こるんだ!?』っていう新たな発見がありました。同じ沖縄出身の先輩の玉ちゃん(玉城)は見た目通りの怖さで『お前、裏に来い』って呼び出されました(笑)」と、冗談を言い合えるくらいにキャスト同士の仲が深まったと語りつつ、「キャストのヤクザ役、キレる場面を初めて見るお客さんも多いと思いますので、そのへんも楽しんでいただきたいです」と呼びかけた。
赤澤が役作りについて「先輩に対して荒い口調を使ったり、後輩に対して『おい!』っていうのは普段と違うので全然慣れなくて」と話すが、他のキャストから「普段、全員に対してタメ口やろ」とツッコまれると、「だから、すごくやりやすいです(笑)」と言って場を和ませた。
囲み取材でも和気あいあいな雰囲気ということで、普段のカンパニーの雰囲気を聞かれた前川は「いい感じですよね。ヤクザの話なので、ずっとピリピリした空気が張り詰めてるのかと思っていたんですけど、オムさんの脚本のおかげで、パーソナルな部分に寄り添っていたり、当て書きに近い感じでのイジられ方とか、かっこいい姿とかコミカルな姿とかが描かれているので、作品も楽しんでいただけると思います」と答えた。
“宮下貴浩×私オム”プロデュース作品に2度目の出演になる定本は「前回はほんわかしたお話だったんですけど、今作は男くさい、ギャップのある作品なのでまた違う感じで楽しんでもらえると思います。ドキドキシーンが続くので、手に汗握りながら楽しんでください」と、前回とは違う魅力がある作品だとアピール。同じくプロデュース作品に複数出演している横山も「任侠ものでヤクザのピリッとした世界観の中で、僕らの友情や義理人情にフォーカスが当たっています。そこが大事なお話なので、仲の良いメンバーたちと演じられるのが嬉しいし、楽しいですね」と作品の見どころを語った。
多くの舞台に出演してきた玉城は、「こんなにガッツリ任侠ものは初めてで、お客様にどう感じてもらえるかは初日が明けてから分かるのかなって思います。作品の中でその役として筋を通して生きないとお客様には届かないと思いますので、千秋楽まで精一杯務めていきます。お客様の反応も楽しみです」と回答。
最後は、主演の安里が「初日から千秋楽まで10公演、チケットも売れていると聞いています。僕らはすごくいい環境でお芝居をできますので、しっかりと義理を果たして皆さんにお届けできたらいいなと思っております。ヤクザものということで重たく受け止めがちだと思いますが、本当にそこに生きている人物にフォーカスを当てて、見て楽しんでいただけたらと思います。頑張ります!」というメッセージを伝えた後に、「頑張るぞー!」と声高らかに叫ぶと、他のキャストたちも「オー!」と声をあげて盛り上げ、会見を締め括った。
舞台『愚れノ群れ』は、6月5日(水)から12日(水)まで東京・シアターサンモールで上演。