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若者世代で「キスはOK、その先はNG」が増えている? 性欲を“汚いもの”と決めつけるのは酷じゃないか

コクハク

(写真:iStock)

【解消されない夫婦のモヤモヤ】

(写真:iStock)

 先日Xで「キスやハグはいいけど、行為だけは無理」という投稿を見かけました。

 そのコメント欄やリポストを眺めていると、最近の若い女性には、”性行為に対して嫌悪感を持つ人”が少なくないようです。

 せっかく若くて恋愛が楽しめる年代なのに、性に対してここまで消極的だなんて正直少し残念。

 そんな風に思ってしまう私は、もう古い考え方の人間なのでしょうか。

SNSで見かけた“線引き恋愛”

(写真:iStock)

 その投稿では、「キスやハグはOKだけど、その先の行為には進めない」と言い、それが原因で彼氏と揉めて、「恋愛がいつもうまくいかない」と嘆いていました。

 その人には様々な事情や背景があったのかもしれませんが、「いや、それはそうでしょ」と正直思ってしまいました。

 相手の男性からすれば、キスもハグも許されているのに、その先だけ拒否されるのはあまりに酷です。

 恋愛の境界線を一方的に引いてしまえば、うまくいかないのは当然のこと。

【読まれています】男性に聞きたい。自分よりずっと「若い女」と本気で付き合いたいんですか? 中年女の“やっかみ”と言われても

恋愛は“きれいごと”だけじゃ続かない

(引用元:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2024)

 一般社団法人日本家族計画協会がジェクス株式会社から依頼を受けて実施した「性」にまつわる大規模調査を見ると、30代女性のセックス未経験率は21.8%と2020年と比べて9ポイント上昇しています。

 これは大人の女性が恋愛や性に消極的になっている結果なのでしょうか。

 もちろん「心がつながっていればそれでいい」という考え方もあります。でも、恋愛も結婚も、結局は相性が合うかどうかをすり合わせて関係を築くもの。

 性欲だって会話や価値観と同じように、関係を築くうえで欠かせない相性の要素のひとつです。

 「男性から性欲を向けられるのが無理」という人もいるけれど、正直、いい大人が何言ってるんだろうと、私は思ってしまいます。

 それを“汚いもの”として拒絶するのは、生命としての本能を否定しているようなものではないでしょうか。

結婚してから気づく“性のミスマッチ”

(写真:iStock)

 とはいえ、結婚してから相手の性欲が極端に低いと気づく人が多いのも現実です。

 恋愛中に話題にしづらく、そのまま結婚してしまうと、「こんなはずじゃなかった」と悩むことも。

 性の価値観がズレている夫婦にとって、セックスレスは“行為の有無”だけの問題ではありません。

 拒否されている側は「自分が拒絶されている」感じて苦しみ、一方で愛情と性欲を切り離して考える側は、「なぜそんな風に思うのか?」と理解できず、夫婦関係が冷えていくのです。

 ちなみに、私たち夫婦のように、結婚生活の中でセックスへの欲求が自然となくなっていくケースも多いのです。

 だから、”婚前の話し合いをすればセックスレスを避けられる”という単純な話でもないのが現実です。

「性」を避けることは、相手を遠ざけること

(写真:iStock)

 しかし、恋愛においていつまでも「性」を避け続けるのは無理があるはず。

「そういう人間もいる」と主張するだけでは、関係はこじれるだけです。

 自分がどこまで相手を受け入れられるのか──そこを考えない限り、どんな関係もいずれ破綻してしまいます。 

 もちろん、お互いに性欲がない人同士がパートナーになるのは全く問題ありません。

 今は「友情結婚」を専門に扱う結婚相談所もあるようです。

 パートナーにセックスを求めないのであれば、そうした場で出会いを求めるべきでしょう。

 一般の恋愛市場に参加しながら、「パートナーに性欲を向けられたくない」と主張するのは、やはりただのわがままでは? と私は思ってしまうのです。

 恋愛も結婚も、“きれいごと”だけでは続かないのですから。

  ◇  ◇  ◇

 今回でコラムの連載が一区切りとなります。これまで読んでくださってありがとうございました!

(豆木メイ/フリーライター)

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