冬の高校スポーツ全国大会 弓道男子 4人一体となり頂点を目指す宇佐 【大分県】
宇佐は「第37回大分県高校弓道選手権」の男子団体で優勝し、全国高校選抜大会への出場を決めた。予選を1位突破し、6チーム総当たりの決勝リーグは4勝1敗で国東と並んだが、総的中数で上回った。キャプテンの永松佑二郎(2年)は「試合後は全国大会に出る現実味がなかったが、じわじわと実感している。大会まで時間はあまりないが、集中力を高めていい状態で試合に臨みたい」と語った。
10月の県高校新人大会では、国スポ九州ブロックに出場した池辺航至(同)と鳴海和真(同)の「2枚看板」を擁すも、決勝トーナメント初戦で敗れた。新チームになって最初の公式戦で緊張感があったのは否めないが、力を発揮できずに不完全燃焼に終わった。「悔しい思いはあったが気持ちを切り替え、県選手権で勝つことを目標にした」と永松。県新人後は自分の射形で目の前の的を射抜くことに集中し、多いときは100本も矢を射ることがあった。
ほどよい緊張感を持って練習に取り組んでいる
自信を取り戻して臨んだ県選手権は、予選を1位で突破し、勢いに乗ったまま決勝リーグに挑んだ。市口博義監督は「一喜一憂することなく、最後まで集中して自分の射に集中できた」と振り返る。決勝リーグは1試合終わると次の試合まで40分程度の間が空く。程よい緊張感を保ちながら、集中力を持続するのは難しいが、リザーブの野口永遠(2年)がメンタルケアに注力した。「余計なことを考えず的に当てることだけ考えればいい。落ち着いて、冷静に」と一人一人に声をかけ、雰囲気をつくった。
4人一体となり、勝ち取った全国高校選抜大会の切符。大会後も練習量は変えず、試合を想定して、ほどよい緊張感を持って取り組んでいる。市口監督は「どんな結果になっても財産になる。自分の持っているものを出し切ってほしい」と期待する。永松は「射の精度を上げて、4人でしっかり気持ちをつくりたい。日本一を目指す」と高い目標を掲げた。
全国選抜では日本一を目指す
(柚野真也)