ジュビロ磐田、強敵・大宮との対戦で徳島に続く2試合連続ドロー ハッチンソン監督とマテウスペイショットが試合を振り返る
ジュビロ磐田は5月31日、アウェーのRB大宮アルディージャ戦で2-2と引き分けました。5月25日の徳島ヴォルティス戦に続く2試合連続ドローで、上位陣との差は縮まりませんでしたが、5月は6戦負けなしと、しぶといチームに変わりつつあります。
ジョン・ハッチンソン監督
-試合の総括を。
非常にタフな試合になりました。我々がコントロールできないところでやられてしまったなと。十分にチャンスを作れていて、そういう意味では勝ちを逃したと思っています。
チャンスの数でいうと、ハーフタイムでこの試合を終わらせられた。相手も非常に良いチームでしたが、我々の方が上回っていたと思うので、最後に引き分けて勝ち点1を取れたとも言えますが、2ポイント落としたなと思っています。ただフットボールはしっかり成長できているので、そこは個人の差だったかなと思います。
-佐藤凌我選手、金子大毅選手の先発の意図は。
一つ目は調子、二つ目は相手、三つ目がこの試合に対してその選手がどう影響を及ぼせるかというところを見ているので、今回のこのシナリオで言うと、凌我や大毅が違うものをもたらせるかなというところがあります。
途中から出た選手もよくやってくれましたが、スタートを決めるというよりは、フットボールファミリーの中で必ずそれぞれの選手がスタートであったり、ベンチを経験したり、また完全にメンバーから外れたりする。そういったものを経験することで自信や競争が生まれると思っています。
そういった意味では今回、スタートで出た2人はよくやってくれたと思いますし、途中で代わって入った駿(中村選手)、ペイショットもよくやってくれたと思います。
川合徳孟も非常に素晴らしかったので、個々人がチームに何をもたらすか。そして相手がどういう相手なのか、それに対してどう脅威を与えられるかということです。
マテウスペイショット選手
-劇的な同点弾でした。
練習からすごくああいった形のクロスを入れてくれていて、彼(川崎一輝選手)も少しコンディション不良があってしばらく(メンバーに)入っていなかった時もありましたが、常に練習も一緒にしながら、ああいった準備をしてきたからこそ本当に完璧なクロスが来たと思うし、あのクロスが来たときは自分は押し込むだけだったと思います。もうほぼ一輝のゴールだったかなという気持ちです。
-ペイショット選手がクロスを上げるシーンもありました。
自分の個人的な特徴は、裏抜けするよりポストプレーだったり、エリアの中で仕事をするタイプのフォワードだと思っていますが、日頃からジョン(ハッチンソン監督)がFWに対して裏にしっかり抜けてほしいというところは要求してくれる。そういったところは自分が今年成長しないとだめなところだと思って、日々取り組んできたことだったんですよ。
なので今日、自分が裏に抜けてクロスを上げたシーンもありましたが、ああいったところを見せながら、自分の強みをしっかり最後は発揮できた試合だったのかなと思います。
-ハッチンソン監督のサッカーの完成度はどれくらいになっていますか。
まずアグレッシブに戦うスタイルのポゼッション志向のサッカーでもありますし、自分がプレーするのにすごく気に入っているスタイルなんですよね。
ショーンコーチも含めて、コーチとしても素晴らしいですね。人格者で、選手にうまく声をかけたりしながら、僕たちを成長させようとしてくれている。本当にチームが今、ジョンのサッカーを分かってきている途中なのかなと思っています。
このスタイルはある意味、相手に分かりやすいスタイルなのかもしれませんが、ジョンが日頃から選手に対して成長を促してくれるので、このサッカーをしてうまくものにできれば、すごくいいものが見せられるんじゃないかなと思います。
もちろんその試合によっては結果が出ないときもあるのかもしれないですが、ここまでぶれずに続けていることが一番の収穫だと思います。
-ただ大事な試合で勝ち点3を獲得できませんでした。
6ポイントのゲームだったと思いますし、何人かの選手は試合前から決勝のつもりで戦って、死ぬ気で勝たないとだめだって話をしていました。
今、上位陣とポイントのところだけを見ると、少し離されていると僕たちも実感しています。リーグ戦は少し空いてしまいますが、カップ戦をうまく使いながら、次のリーグ戦はまずホームでできるので、そこでしっかり勝ち切った後に連勝を続けることで、上位陣の背中は必ず見えてくると自分たちは信じています。