東海大市川研究室 卒業論文、地域に生かして 下大槻団地で発表
大根地区地域ケア会議の拡大版が3月24日、下大槻団地集会場で行われた。同会議は2カ月に1回実施し、「地域でいつまでも暮らすためには何をすれば良いか」と話し合ってきた。同地区では東海大学健康学部市川研究室の学生も会議に関わり、下大槻団地をフィールドに卒業論文を執筆。今回は、卒業論文を今後のまちづくりに生かしてもらおうと、発表の機会を作るため「拡大版」として会議を行った。
当日は同地区の住民や高齢者支援センター職員、同研究室の学生らが参加。4年(発表当時)の鈴木小妃さん、窪田春樹さん、赤池隼さんの3人が発表を行った内容について、皆で意見交換した。「下大槻団地における高齢者の買い物支援サービスが与える影響」について解説した鈴木さんは、同団地の生鮮朝市が買物弱者にとっての生命線であり、居場所づくりにもつながっていることを発表。「ラジオ体操におけるつながりの生成と心の健康」をテーマにした窪田さんは、健康づくりのために参加したラジオ体操が、地域住民との交流に広がっていることなどを語った。また、赤池さんは「下大槻団地の民生委員が抱える困難」を題材に発表した。
同研究室の市川享子准教授は「この1年、学生は下大槻団地を自分の居場所として関わり、卒業論文をまとめた。今回の学生の発表を種に、今後につなげてもらえれば」と話していた。