イギリス人女性だと思った相手の正体が… 1200万円をだまし取られる被害
■SNS型投資・ロマンス詐欺の被害4倍増 今年1~8月で18億8000万円静岡県警刑事部特別捜査班と三島警察署は10月17日、詐欺の疑いで63歳の男を逮捕した。この男はイギリス人女性を装って、SNSで知り合った30代の女性から1200万円をだまし取ったとされている。SNSを使った国際ロマンス詐欺の被害は最近、県内でも急増している。
警察によると、詐欺の疑いで逮捕された三島市に住む63歳のアルバイトの男は昨年7月から8月にかけて、何者かと共謀して、函南町に住む30代の女性から1200万円をだまし取った。現金は複数回にわたり、振り込ませていた。
この男は被害女性とSNSを通じて知り合った。しかも、イギリス人女性と偽っていたという。SNS上のやり取りで被害女性に親しみを持たせ、日本に渡航すると信じ込ませた。そして、「税関で荷物を止められた。手数料を支払わないといけない」などと助けを求めた。
こうした相手の心情を悪用する「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害は、静岡県内でも増えている。今年1月から8月までの被害額は18億8000万円に上り、昨年の同時期と比べて4倍に膨らんでいる。
ロマンス詐欺は相手に恋愛感情を抱かせる方法が主流だが、今回は親切心につけ込んで金銭をだまし取る手口だった。被害女性は送金後に相手と連絡が取れなくなったことから警察に通報したという。
警察はロマンス詐欺の被害を防ぐため、駅などで啓発活動を続けている。SNSを通じて知り合った人から金銭の要求があった場合は、家族や警察に相談するよう呼びかけている。
(SHIZUOKA Life編集部)