円形デッキの体験に約120人、新しい景色楽しみ、子どもたちが100年続くメッセージ残す
三重県の近鉄四日市駅前に建設中の円形デッキを歩いてみようと、11月9日、四日市市などが工事現場に約120人を招き、歩行体験会を開いた。参加者は今まで立つことのなかった中空の位置から新しい景色を見たほか、橋桁に設けた「みんなの夢コーナー」に子どもらがメッセージを書き込んだ。
参加したのは先着順の事前申し込みで決まった親子や夫婦などで、約40人ずつが3回に分かれて高さ約6mのデッキの橋桁にのぼった。橋桁は全体の4分の3の連結が終わっており、あすなろう鉄道駅や中央通り南歩道へ向かう階段も設置されていた。
参加者は橋桁の上で、大成・信藤・中村特定建設工事共同企業体の野上卓作業所長から今後の日程も含めた工事概要について説明を受けた。説明にはクイズ形式の解説もあり、円形デッキの橋桁を支える杭は地下約45mの深さまで入っていることなどが楽しく説明された。
参加者は、デッキからの景色を背景に記念撮影をしたり、3m余の幅のデッキを思い思いに歩いたりした。「みんなの夢コーナー」は、近鉄四日市駅に近い側に設けられ、橋桁の表面に書いてもらった。円形デッキは100年の耐久性で設計されているといい、工事が完成すると、メッセージそのものは床の下に隠れてしまうが、ずっと残っていくという。
市街地の景色を楽しむ参加者
子どもたちはさっそくペンを手に言葉を書き込んだが、「レーサーになりたい」などの将来の夢のほか、「無事工事が完了しますよう」「四日市市がおだやかな街になりますよう」など、大人がびっくりするようなメッセージもあった。
散策を体験した人からは「のぼってみると、そんなに高くはないなと思えるのですが、下を走る車などを見ると、やっぱり高い」などと初めての感覚を語ったりしていた。「バスターミナルが新しくなって分散しているバス乗り場がひとつになるのは歓迎ですが、バスタの反対側になる南への人の流れも増えるようにしてほしい」と話す人もいた。
橋桁の表面にメッセージを書き込む子どもたち