川崎市教委が調査 中学7校で授業時間不足 約1900人に影響
川崎市内の7校の市立中学校で3年生の年間授業時数が不足することが分かり、川崎市教委は生徒が卒業するまでに授業を追加するなどして補う方針を示した。今年1月に外部から指摘があり、市教委が調査のうえ、2月10日に公表した。
市教委によると、今年1月、外部から「宮崎中の授業のコマ数が不足しているのでは」との指摘があり、市教委が同校を調査した結果、3年生の年間授業時数が19時数不足する見通しであることが分かった。そのため174校ある全市立学校の授業時数について調査した結果、新たに6校の市立中学で不足することが確認されたという。
学校教育法施行規則は、中学校の授業の1単位時間は50分、年間の授業回数にあたる総時数は1015時数と定めている。一方で学習指導要領では授業の1単位時間について、総授業時数を維持することを前提に、弾力的な編成を認めている。
今年3月末までの年間総授業時数が不足するのは、宮崎中(宮前区)の19時数▽有馬中(同区)の15時数▽宮前平中(同区)の10時数▽西高津中(高津区)の10時数▽稲田中(多摩区)の7時数▽玉川中(中原区)の5時数▽菅中(多摩区)の4時数。
各校は今後、短縮授業日に授業を実施したり、午前授業日の午後にも授業を設定するなどして、不足分を補うという。
市教委の担当課は「再発防止策として、次年度以降は年度途中に調査を行い、定期的な学校訪問を実施して授業時数の確保を確認していく」としている。