ランドセルが相場の半額の2万円台! クオリティも大満足「低価格ランドセル」の秘密を聞いた〔2026年度入学モデル〕
2026年度入学向けのランドセル選び=ラン活がスタート。価格高騰が激しい今、相場の半額以下で買える「低価格ランドセル」が登場。その中身とは? ラン活2026第2回。
【写真➡】最新ランドセルは“かぶせ”なし!? 使いやすさを最重視の新デザインを見る物価高騰や原材料費の値上がりにより、ランドセルの価格は年々上昇しています。一般社団法人ランドセル工業会の2025年調査(※)によると、ランドセル購入金額帯は、65,000円以上が約44%ともっとも多く、平均価格(購入額)は60,746円。
前年と比較して1,600円もアップしています。約20年前(2006年)の平均価格は29,900円、およそ倍近く値上がりしているのです。
そんななか、安価なランドセルに挑戦し続けているブランドがあります。どうしてそんなに安く作れるのか? 気になる品質や保証は? 低価格ランドセルメーカーの秘密を、担当者に聞きました。
ネット販売でコストを削減!
2万円台からのランドセルが73種類もそろうのは、ランドセルメーカー、オシャレ工房KBNの「ツバメランドセル」と「ブルーノランドセル」の2ブランド。
2016年のブランド立ち上げ以来、一番人気を誇るシリーズは「ツバメランドセル スタンダードモデル」(全12色)で、そのお値段はなんと25,300円(税込)!
「もっともベーシックなこのモデルは、ムダをそぎ落としたシンプルなデザインが特徴。流行に左右されず、6年間を通して飽きることなくお使いいただけるよう設計されています」(オシャレ工房KBN・瀬元カンナさん)
25,300円(税込)のスタンダードモデル。大きめの荷物やA4フラットファイルもすっきり収まる、大容量収納。 写真提供:オシャレ工房KBN
「お手頃価格でこのクオリティ、親子ともに大満足!」との口コミが多数。 写真提供:オシャレ工房KBN
ランドセルの平均購入価格が6万円なのに25,300円とは驚きの価格設定ですが、どうしてこんなに安く提供できるのでしょうか。
「私たちは『高品質なランドセルをより多くのお子さまに届けたい』という想いのもと、徹底したコスト管理を確立しています。
まず、中間卸業者を通さず、お客様に直接お届けすることで、流通コストを削減。また、販売は基本的にネットショップに限定し、店舗運営にかかるコストも極限までおさえているんです。なお、実際にご覧いただけるショールームを横浜市にてご用意しています」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
低価格だからといって、機能に妥協はありません。素材は独自に開発し、自社工場で一貫生産を行っています。
「ランドセルには、有名大手素材メーカーとの共同開発によって誕生した独自の人工皮革『ツバメファイバー』を採用しています。やぶれにくく、汚れにも強い優れた耐久性と、本革では実現できない驚きの軽さで、子どもたちの負担を軽減しています」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
優しい背負い心地の背当てクッションや、身体にフィットする立体肩ベルトなど細部も自社で開発しています。
「品質の高さは、JWIF一般財団法人ケケン試験認証センターによる厳格な検査の結果、最高品質の認証を取得するなど、公的にも証明されていますのでご安心ください。実際に背負っていただければ、良さを実感していただけるかと思います」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
見て・触って・確かめられる45日間の返品保証付き。「やっぱり試着をしたうえで購入しないと不安」という人も、この保証で現物を確認できるので安心です。
3万円台でデザイン性に富んだシリーズも
群を抜いた安さの「ツバメランドセル スタンダードモデル」以外も、オシャレ工房KBNのランドセルはすべて、高くても3万円台と手に入れやすい価格帯です。
「キュートな刺繡入りの『キューティハート』(全5色、27,830円・税込)や、トラディショナルな装いに合う、きちんと感のある『トラッド』(全6色、30,360円・税込)なども人気です」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
先輩ママたちの意見をもとにデザインしたブランド「ブルーノランドセル」も売れ筋です。
「一番人気は、ビンテージ感漂う、大人っぽい雰囲気の『ビーマリン』(全13色、38,500円・税込)です。親子ともにファンが多いシリーズになります」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
「ビーマリン」のほかにも、さまざまなコンセプトのデザインが異なるランドセルが73種類もあるので、好みのデザインが見つかるはず。そしてこれらすべてが3万円台だから家計は大助かりです。
「より多くのお子さまに安心・快適に使っていただけるよう、低価格で提供することにこだわっています。これからも、6年間ずっと寄り添っていただける、信頼できるランドセルをお届けしていきたいと思っています」(オシャレ工房KBN・瀬元さん)
ステッチと生地の色合いが異なることで、シンプルながらもセンスが光るデザインの「ビーマリン」。 写真提供:オシャレ工房KBN
見ているだけで心が弾むランドセル「ビーシュシュ」(全4色、39,600円・税込)は、2026年度向けの新作。 写真提供:オシャレ工房KBN
最新技術×低価格 ニトリだからできること
家具・インテリア用品の販売店として人気のニトリも、20年ほど前からランドセルを発売しています。
「ニトリでランドセル? と思われる方も、きっといますよね」と話すのは、ニトリホールディングス広報部の、大阪捺々さん。
「ニトリでは、原材料から加工に至るまで、低価格を維持して品質の良い商品を提供するための独自の開発ルートで製品作りを行っています。ランドセルにおいては、生地の選定や生産工程の見直しなどを徹底的に行うことで、低価格・高品質の製品作りを実現しました」(ニトリホールディングス・大阪さん)
「お、ねだん以上。」のニトリゆえ価格が気になりますが、低価格のランドセルは全7色ある「メチャピカ わんぱく組ランドセル2026年入学モデル」で39,990円(税込)!
「新入学のお子さんたちに喜んでいただけるような、“かわいい・カッコいい”デザインにこだわりました。この価格帯でデザイン性が高く、サイドの刺繡やかぶせ部分のフチ色などの装飾があるランドセルはお値打ちだと思っています」(ニトリホールディングス・大阪さん)
全国展開する大手という利点も、親子の購入の後押しになっている。 写真提供:ニトリ
子どもたちに喜んでもらえるよう細部にこだわったデザインの「メチャピカ わんぱく組ランドセル」。 写真提供:ニトリ
「他社と同程度の品質とデザイン性なら、低価格のほうがありがたい。ニトリなので安心して購入を決めた」という声も。小売店としての信頼度は、その機能性にもしっかりとしたエビデンスがあります。
「ランドセルに求められるのはやはり6年間使える耐久性ですよね。ニトリのランドセルの人工皮革は、TEIJINと共同開発した『タフガード ライト』。キズに強い軽量生地で、環境にも配慮したペットボトル再生繊維と高中空繊維を使用した人工皮革です。
また、上智大学と共同研究した、背当ても特徴。子どもの身体への圧力を分散し、負担を軽減する設計の新形状で、背負いやすさと動きやすさを追求しています」(ニトリホールディングス・大阪さん)
高品質かつデザインもよく、機能性も文句なし。未来の子どもたちを思う最新技術がギュッと詰まっていて、3万円台! まさに「お、ねだん以上。」なニトリのランドセルです。
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次回は、ランドセル選びでもっとも重視される「色」について。
2025年は、推しカラーとして「イエロー」が新作ラインナップに続々登場! ビタミン系からパステル系まで、雰囲気の異なる「新作イエロー」ランドセルを紹介します。
取材・文/遠藤るりこ
【取材協力と新作ランドセル】
●オシャレ工房KBN株式会社
ツバメランドセルスタンダードモデル(全12色)
25,300円(税込)
●株式会社ニトリホールディングス
メチャピカ わんぱく組ランドセル 26年入学モデル(全7色)
39,990円(税込)