【クイズ】クマの足跡はどれ?痕跡の見分け方を写真付きで学ぶ 正しく知って命を守る「ヒグマ検定」に挑戦【入門編③】
北海道で暮らすなら、北海道を訪れるなら!
知っておきたいのは、「ヒグマ」の知識です。
正しい知恵を多くの方に知ってもらい、悲しい事故を防ぐため、Sitakkeでは「ヒグマ検定」からクイズを出題します。
今回は、特に登山をする方には知っておいてほしい知識・痕跡の見分け方を写真付きでご紹介します。
登山はしないという方も、最近は住宅地での出没も増えていますので、ぜひチェックしてみてください。
「ヒグマ検定」は、HBCが運営する、クマとの“いい距離の保ち方”を考えるサイト「クマここ」にあるコーナー。
北海道庁が去年企画して作ったもので、HBCが制作に入りました。
クマの生態にくわしい、酪農学園大学の佐藤喜和教授が監修しています。
不安になるニュースが多い今だからこそ、北海道、日本の自然を安全に楽しむためのヒントを、「クイズ」を通して前向きに考えてみませんか?
今回は、入門編からの出題・第3回です。
【第1回:「なぜクマが人を怖がらない?」「住宅地に出てきやすいクマとは?」 正しく知って命を守る「ヒグマ検定」に挑戦】
連載「クマさん、ここまでよ」
ヒグマ検定「入門編」
第11問
ヒグマの足跡はどれでしょう?画像をご覧ください。
正解は…
正解は…①!
ヒグマの足跡は、約10センチ以上で大きく、指の跡が5本分あるのが特徴です(0~1歳のヒグマは10センチ以下のこともあります)。
指の上に爪の跡が残ることもあります。
横⻑なのが前足、縦⻑なのが後ろ足。後足の跡が前足の跡のすぐ前につくことが多く、左右の足跡が少し離れています。
②はタヌキ。冬は雪がとけて大きく見えることもありますが、小さめで、指の跡は4本です。
③はエゾシカ。2つの大きなヒヅメの跡がつきます。前足と後足の跡がほとんど同じ形です。
迷うときには、自分の持ちものなど、何か大きさを比べられるものと一緒に写真を撮ると、大きさがわかりやすいです。後で自治体などが調べるときに、より役に立ちます。
第12問
ヒグマのフンはどれでしょう?画像をご覧ください。
正解は…
正解は…③!大きさと、食べたものがそのまま見えるのが特徴です。
大きいと直径7センチ、全体で30センチほどのものも。消化能力が弱く、よく見ると木の実や草が入っています。
人に近づくなど、問題行動をしたヒグマのフンには、ごみが入っていることもあります。
①はエゾタヌキ。みんなで同じ場所にフンをすることがあるので、新しいものと古いものが混ざっていて、大きく見えますが、ひとつ一つは2〜3センチの小さなもの。においが強いのが特徴です。
②はエゾシカ。1.5センチほどの粒状のことが多いです。春先から夏にかけては水分が多いので、大きなかたまりに見えて、ヒグマのフンと見間違いやすいです。
迷うときには、自分の持ちものなど、何か大きさを比べられるものと一緒に写真を撮ると、大きさがわかりやすいです。後で自治体などが調べるときに、より役に立ちます。
第13問
ヒグマの足跡やフンを見つけたら、どうしたらいいでしょうか?
①注意しながら進む
②先に進まず、来た道を引き返す
③姿を見たわけではないので、気にしなくて大丈夫
正解は…
正解は…②!「先に進まず、来た道を引き返す」でした。
足跡やフンなど、山でヒグマの痕跡を見つけたら、それ以上は先に進まず、来た道を引き返し、出会わないようにしましょう。
住宅地の近くなどで見つけたら、身の安全を確保してから、警察や自治体に通報してください。
第14問
足跡やフンのほかに、気をつけるべきなのはどれでしょう?
①見晴らしのよい場所
②けもののにおい
③人がたくさんいる場所
正解は…
正解は…「②けもののにおい」でした。
ほとんどのヒグマは人に出会いたくないと思っているので、人があまりいないときほど気を付けましょう。
足跡やフンのほか、ヒグマや、ヒグマがエサにしている死んだシカのにおい(肉が腐ったようなにおい)に気づいたり、また、草やぶのほうからガサガサと音がしたり、草やぶの中で何かが動く様子を見たりしたときは、ヒグマが近くにいるかもしれないので、近づかずに離れるようにしましょう。
草やぶなどで見晴らしが悪い場所も、ヒグマとお互いに気づかないうちに出会ってしまうリスクがあるので、注意が必要です。
最後の問題!第15問
山に入るときに、ヒグマとばったり出会わないように注意すべき季節はいつでしょう?
①一年中ずっと
②冬眠中を除く、春から秋まで
③春と秋だけ
正解は…
正解は…「①一年中ずっと」でした。
冬も冬眠している穴に近づくと危険。お母さんは冬眠中に穴の中で子育てをしますが、ぐっすり眠っているというより、危険から自分の身と子どもを守るため、すぐに活動できます。
実際に、冬の間の山林作業などで、気づかずに冬眠穴に近づいてしまったために、ヒグマに襲われたケースもあります。
また、札幌の住宅地の近くでも、冬に活動するヒグマが確認されています。
冬は雪で足跡を見つけやすいので、痕跡を見つけたら引き返すなど、ヒグマのいる北海道で暮らす心構えを持ち続けましょう。
何問正解できたでしょうか?
なぜヒグマは住宅地に現れるのか?なぜ事故が起きるのか?
あまり山に行かない人も知っておきたい、住宅地での知恵は、次の「一般編」でご紹介しています。
「ヒグマ検定」の全問題は、「クマここ」からチャレンジできます。
SitakkeのYoutubeチャンネルでは、「クマここ」担当アナウンサーの波多野裕太が、登山好きの堀内美里アナウンサーに出題する動画も公開していますので、ぜひあわせてご覧ください。
連載「クマさん、ここまでよ」
文:Sitakke編集部IKU