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約20種類、300本の梅が咲き誇る湯島天神で「第68回湯島天神梅まつり」が2月8日~3月8日に開催!

さんたつ

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江戸庶民にも親しまれた梅の名所、菅原道真公を祀る東京都文京区の湯島天神で「第68回湯島天神梅まつり」が2025年2月8日(土)~3月8日(土)に行われる。クラウドファンディングによる整備を経て、新しく生まれ変わった境内の梅園で可憐な梅の花を楽しもう。

道真公が愛した梅が境内全体に咲き誇る

458年に創建したとされ、学問の神様としても名高い菅原道真公を祀る湯島天神。道真公が九州の太宰府に左遷された際に詠んだとされる歌「東風(こち)吹かば 匂いおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」はあまりにも有名だ。梅をこよなく愛していたことから境内には多くの梅の木が植えられ、江戸時代には梅の名所として庶民に親しまれた。そんな湯島天神で、早春の2月上旬から3月上旬にかけて行われるのが「湯島天神梅まつり」だ。

先述の通り古くから梅の木が数多く植えられていたが、「戦時中は一度荒廃し、雑木林となっていたところに戦後地元の有志の方々が梅の木を植えて梅園を立て直してくれました。そこで梅まつりが1958年から開かれるようになり、今年で68回目になります」と教えてくれたのは湯島天神の佐々木さん。境内には約20種類、300本の梅が咲き誇り、その7、8割が「白加賀」という品種の白梅。見頃には白いじゅうたんを広げたような壮観な眺めを楽しむことができる。

クラウドファンディングで梅園を再生

しかしながら、戦後植えられた梅の木も樹齢を重ね、年々花の咲く量が減ってきてしまったという。そこで、2024年2月にクラウドファンディングによる「梅園再生プロジェクト」をスタートし、梅園の整備に乗り出した。具体的には、古い木を残しつつも新しい木を植え替えたり、50年に一度は変えた方が望ましいといわれる土壌の入れ替えを行ったりした。「梅園が4、50㎝ほど高くなって、昨年までとは違った、きれいな景色が見られると思います」と佐々木さん。今回の梅まつりでその新しい姿がお披露目となるので注目したい。

また観梅だけでなく、期間中の土・日・祝日に行われるさまざまな楽しい催し物も見どころだ。白梅太鼓やお囃子(はやし)などの奉納演芸をはじめ、野点や全国各地の物産展、神輿渡御(2月23日のみ)などがにぎやかに行われる。また、2月9日には神社と御徒町を結ぶ“学問のみち”で「参道まつり」も行われ、地域を挙げて梅まつりを盛り上げる。

「特に今年の梅まつりにはいろいろな方々の思いが詰まっています。美しい花を咲かせてくれておりますので、ぜひご観覧いただければ」と佐々木さん。期間中には約40万人が訪れるという東京を代表する梅の名所に足を運んで、ひと足早い春の訪れを感じてみては。

白梅を中心に咲き誇り、紅梅がいいアクセントに(写真は以前の境内の様子)。

開催概要

「第68回湯島天神梅まつり」

開催日:2025年2月8日(土)~3月8日(土)
開催時間:9:00~19:30
会場:湯島天神(東京都文京区湯島3-30-1)
アクセス:地下鉄千代田線湯島駅から徒歩3分

【問い合わせ先】
湯島天神☎03-3836-0753
URL:https://www.yushimatenjin.or.jp/

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供

香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。

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