そもそも”メンタル”ってなんだろう?【眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話】
そもそも”メンタル”ってなんだろう?
メンタルは脳が生み出すもの
私たちは、「メンタル」という言葉を何気なく使っていますが、もともとは、英語で「心の、精神上の」という意味を持つ形容詞「mental」が語源の和製英語です。日本では「精神」そのものや「精神力」「心情」「感情」といった意味で使われています。かんたんに言えば「心」のことです。
それでは、メンタル=心はいったい私たちの体のどこにあるのでしょうか?ふだん、私たちが感情を表す際、「頭にくる」「胸が騒ぐ」「腹をくくる」など、頭・胸・腹のつく言葉で表現するように、心がどこにあるのかをはっきりと意識できていません。しかし、生物学的に考えるならば心は脳が生み出す現象です。
脳を大ざっぱに説明すると、まず「脳幹」と呼ばれる生命活動に直結する部分を司っている部位があり、その上に「大脳辺縁系」と呼ばれる感情や本能に関係するところ、さらに、その上に「大脳皮質」と呼ばれる理性に関係するところが覆いかぶさる3層構造になっています。
これが生物学的な構造で、遺伝子という設計図を元につくられています。パソコンにたとえると、本体が脳ならば、これまでの経験や知識はソフトウェアにあたります。どんなデータやプログラミングをインストールするかによって、脳の反応は異なり、結果「心」はまったく違うものになります。
私たちの心はどこにあるのか?
◯ 腹を立てる
◯ 腹黒い
◯ 腹を決める
◯ 腹が据わる
◯ 腹をくくる
——
◯ 胸が痛む
◯ 胸が一杯になる
◯ 胸が躍る
◯ 胸が騒ぐ
◯ 胸がすく
——
◯ 頭にくる
◯ 頭に血がのぼる
◯ 頭を冷やす
◯ 頭が痛い
◯ 頭を抱える
感情を表す言葉には「頭・胸・腹」が使われることが多いが……
精神科医の世界では「心=脳」と決まっている!
心は生物学的な脳の機能だけでなく経験や知識の影響も受けている
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話 』著:益田 裕介