急な温度変化に注意!エアコンつけっぱなしが快眠の秘訣?【眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話】
快眠したければ、夏も冬もエアコンはつけっぱなしで
冷やし過ぎや、急な温度変化に注意
体が冷え過ぎることを避けるため、夏の間、エアコンをつけずに寝るという人もいるようですが、それはかえって脳疲労を招く恐れがあります。特に毎年最高気温を更新し、夜間でも25℃以上の熱帯夜が続く日本の夏では睡眠中のエアコンは欠かせません。夜中に寝苦しさを感じ、汗をかいている状態は、自律神経が睡眠中に働いている証拠です。つまり、寝ながら運動しているようなもの。これでは脳疲労がかさむばかりです。そのため、猛暑の続く夏場は、睡眠中もエアコン温度を24~25℃に設定し、体を冷やし過ぎないよう薄い羽毛布団をかけて寝るのが正解です。
では、冬はどうでしょう。暖かい布団に入っている間は副交感神経が優位に働きますので、自律神経が酷使されることは少ないといえます。しかし気を付けたいのが、寒い日の深夜や早朝です。交感神経が優位になり、血管が収縮した結果、血圧が急激に上昇します。これが心臓や脳に大きな負担をかけ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めてしまうのです。特に高齢者は要注意です。
そうした深刻な事態を防ぐため、冬場も寝室はもちろん、できれば廊下やトイレもエアコンの設定を20℃前後にし、極端な温度変化によるダメージを受けないよう気を付けましょう。
暖かい地域ほど寝室の気温に要注意
冬期死亡増加率
暖かい地域では、断熱性の低い家が多く、むしろ寝室の最低室温は18℃以下になりやすい。実に全国平均では9割の家で最低室温は18℃を下回るという調査もある。最低室温が18℃以下になると心疾患や高脂血症のリスクが上がる。
快眠を導く寝室環境
エアコン:夏場は24~25℃、冬は20~22℃を目安に。
就寝前の水分:睡眠中の脱水を防ぐためコップ1杯の水を。
寝具:自分の体に合ったマットレスや枕を選ぶ。
鼻呼吸:寝る前に涼しい場所で3〜4回鼻呼吸を行う。
かけ布団:季節を問わず、1年中、同じものを使う。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』著:梶本修身