リアルな人形は圧巻!無料で見学&試飲ができる東灘区の『白鶴酒造資料館』 神戸市
神戸市や西宮市の沿岸部に栄える“灘五郷”。代表的な銘柄のひとつ「白鶴」が無料開放している『白鶴酒造資料館』(神戸市東灘区)に行ってきました。
開館時間は、9時30分から16時30分(入館は16時まで)で、予約なしでも自由に見学することができます。※10名以上で訪れる場合はオンライン予約が必要
同館は、昭和44年まで実際に稼働していた本店壱号蔵を改造して開設。1階から2階に渡り「酒づくりの工程」が紹介されており、そのほか映写ホールや売店、きき酒コーナーなど、だいたい1時間くらい滞在することができます。
入室して左側へ、順序に沿って進んでいきます。「酒づくりの工程」は、①精米、②蒸米、③放冷…と細かく説明されていて、びっくりしたのがリアルな人形!等身大で今にも動き出しそうです。
展示だけでなく“説明用のビデオ”も各所に設置されています。日本語 or 英語 のボタンを押すと映像がスタートし、海外から来た観光客もモニターに注目されていました。
こちらは「灘五郷」のマップ。東西約12キロとそれほど広くない地域ですが、酒造りに適した「米」、六甲山から流れる「水」、技術力の高い「人」、六甲山からの北風が好転となる「地」のすべてが合わさり、全国で生産されている日本酒の約4分の1がここで造られているのだとか!
1階の奥には「映写ホール」があります。100席構え、春夏秋冬ごとに変化する日本酒の情景や「白鶴酒造」の歴史などをワイドスクリーンで鑑賞することができます。上映時間は約15分で、英語や中国語の字幕もありますよ。
映像を見たあとは2階へ。「酒づくりの工程」の後半部分が続いています。
こちらは「麹室(こうじむろ)」の様子。麹は“室(むろ)”という高温・多湿の特別な部屋でつくられます。室温が30度前後とだけあって、実際の部屋は暑くてむしむし、居心地が悪いだろうなと想像しました。
しかし、品質の良い麹菌を均等に繁殖させるため、何工程もの作業を行う蔵人の根気強さ。2024年12月に日本の“伝統的酒造り”が「ユネスコの無形文化遺産」に登録されたこともあり、今なお世界から注目を浴びています。
蔵人たちが作業のリズムを整えるために歌う「酒づくり唄」が、今にも聞こえてきそう。
実際に使われていた道具も可能な限り忠実に展示されています。想像をふくらませながら見ることができるので、日本酒初心者や子どもと一緒に巡っても楽しそうです。
2階をぐるっとまわって1階へ降りると「記念写真撮影コーナー」や、昨年9月に誕生した「HAKUTSURU SAKE CRAFT」が登場。四斗樽の“山”を背景に写真を撮ったり、“白鶴錦”を使った畳に座ってくつろぐことも可能です。
マイクロブルワリー「HAKUTSURU SAKE CRAFT」では、37㎡とコンパクトな設計ながらも洗米から火入れ(加熱殺菌)までをワンストップで完結することができるのだそう。タイミングが合えば酒造りの作業もガラス越しに見学できます♪
売店では同館限定の「贅沢スペシャルセット」やお菓子、小物、スキンケアアイテムまで、気になる商品がずらりと並んでいます。
白鶴の甘酒が使われた「甘酒ソフトクリーム」も発見!お酒が苦手な人や子どもにも人気なのだとか。
日本酒好きにうれしい、無料の「きき酒コーナー」も。各自試飲コップを取って、季節のお酒3種を飲み比べすることができます。
この日は、芳醇でキレのある味わいの「蔵酒」と、期間限定の「新米新酒」、フルーティーで飲みやすい「にごりゆず酒」がお目見え。気に入ったお酒は購入も可能です。
もっといろんな日本酒に触れたいときは、レジでコイン2枚(1,000円、猪口1個付き)を購入すると自動販売機の「プレミアム酒」を飲むことができます。AIで自分好みのお酒を見つける機械も導入されており、初心者もセレクトしやすい!
5月17日にはイベント「白鶴2025年春『酒蔵開放』」が開催され、福袋の販売などが行われます。こちらも入場無料で楽しめるので、合わせてチェックしてみてくださいね。
場所
白鶴酒造資料館
(東灘区住吉南町4-5-5)
開館時間
9:30~16:30
休館日
お盆や年末年始、そのほか臨時休業あり
TEL
078-822-8907