【横浜市緑区】市消防操法技術訓練会 緑区代表 2隊が3連覇 緑消防団は36年振り最優秀
地域と事業所の防災を担う市内の「自衛消防隊」「消防団」が日頃の消火技術訓練の成果を競い合う「令和7年度横浜市消防操法技術訓練会」で、自衛消防隊の部が11月6日、消防団の部が8日に市内中区で開催された。その結果、緑区代表として出場した自衛消防隊のうち2隊が3年連続での最優秀という快挙を達成。また緑消防団は、1989年以来36年振りとなる最優秀に輝き、来年の県大会への出場権を手にした。
「自衛消防隊」とは、災害時に初期活動を効果的に行うことで、被害を最小限に抑えるために設置される事業所の組織。当日は「屋内消火栓操法II」など3部門で審査が行われ、各区の訓練会を勝ち抜いた精鋭39隊190人が臨んだ。
このうち「屋内消火栓操法II」で緑区役所、「小型ポンプ操法」で(株)DNPファインケミカル(本社・青砥町)が最優秀の栄冠に輝いた。「屋内消火栓操法I」に出場し、昨年度の訓練会で最優秀を獲得した「医療法人社団鴨居病院」は今回、出場11隊中最速のタイムを記録。ただ技術審査で1点の減点があり、涙をのんだ。
勝因は「一緒に練習」
緑消防署によると、昨年度の訓練会で緑区代表の自衛消防隊3隊は、それぞれが最優秀となり、3冠を達成。同一区による3冠獲得は史上初の快挙として注目を集めた。
強さの理由について、同署の寺山洋司署長は「自衛消防隊同士が一緒に練習し、切磋琢磨し合えること」と分析する。「それぞれの隊が共に練習をすることで、技術の優れたチームを直接見習うことができる。そうした中で各自がさらにやる気になり、モチベーションが高くなる。我々も練習をコーディネートすることができて良かった」と語った。
僅差で制す
消防団の部には、18隊108人が挑戦。「小型ポンプ操法」の腕を競い合った。審査の結果、総得点で緑消防団は95点を獲得。2位とわずか1点差という僅差で勝ち切り、36年振りとなる最優秀に輝いた。
指揮者を務めた緑消防団第二分団第3班の矢嶋陽一郎副班長は「半年間、長いようで短い訓練期間を経て、最高の結果を残すことができました。また、来年の県大会に向けて頑張ります」と熱意を示した。