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早世の奇才・ビアズリーの展示が丸の内で開催

タイムアウト東京

早世の奇才・ビアズリーの展示が丸の内で開催

25歳で他界したイギリスの画家、オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley、1872〜1898年)。彼は20歳で脚光を浴びてから、結核で亡くなるまでの5年半の間に、約1000点の作品を残した。10代から外光をカーテンで締め切ったロウソクの部屋で制作し、完成前の作品は限られた親しい友人を除いて誰にも見せたがらなかった。

丸の内の「三菱一号館美術館」では、そんな時代の花形であったビアズリーの生きざまを全て見せる大回顧展「異端の奇才――ビアズリー展」がスタートした。直筆50点を含めた約220点の作品が一堂に会する本展では、開幕前から平日の前売り券が完売となり、ロックスターのような立ち位置で人気のあるビアズリーの凝縮された画業を、余すことなく堪能できる。

スタイルの変遷を素描や代表作でたどる

10代半ばから家計を助けるため日中に事務員として働く傍ら、帰宅後に独学で創作を続けていたビアズリー。1893年に、トマス・マロリー(Thomas Malory、1399〜1471年)の『アーサー王の死』やオスカー・ワイルド(Oscar Wilde、1854〜1900年)の『サロメ』の挿絵で一躍脚光を浴びた。その後亡くなるまでは、凄まじい勢いで制作をしたが、作風は変化に富む。本展では、そのスタイルの変遷を素描や代表作でたどる。

Photo: Chikaru Yoshioka展示風景
Photo: Chikaru Yoshioka展示風景

初期の作品は相当精緻に描き込まれ、『サロメ』以降は画風を大胆に変更させている。余白を取り、白と黒の分割や線が鮮明に描かれ、シンプルで極めて洗練された作品が並ぶ。

Photo: Chikaru Yoshioka宣伝ポスターの展示風景
Photo: Chikaru Yoshioka「アングロジャパニーズ様式」の調度品も並ぶ

ビアズリーが活躍した時代は、イギリスにおけるジャポニズムが流行した時でもあり、ビアズリーもその影響を受けた。モダンデザインにも通じ、ジャポニズムの影響とイギリスが本来持つ雰囲気を併せ持つ「アングロジャパニーズ様式」の調度品は、『サロメ』の挿絵にも表れている。

ロウソクで制作したアトリエ環境の再現

10代半ばから、ロウソクの明かりで制作していたビアズリー。そのスタイルは20代で成功した後も抜けず、昼間でもカーテンで外光を遮断した部屋で創作していた。その雰囲気を再現した空間が会場に登場する。

Photo: Chikaru Yoshioka制作環境を再現

赤い壁には、仕事部屋で制作する様子を描いた自画像『詩人の残骸』が掲げられ、ビアズリーの美意識がじわじわと伝わるだろう。

「18禁」の作品世界へ

1895年にワイルドが同性愛で投獄され、定収入を失ったビアズリーは、当時すぐにもうけになる性的な絵画を進んで制作した。ビアズリーによる黒猫が見張る黒の透けるカーテン越しの展示空間は、「18禁」の世界が広がる。

Photo: Chikaru Yoshioka黒いカーテンで仕切られている「18禁」の展示空間
Photo: Chikaru Yoshioka「18禁」の展示空間

また、かわいらしさという一般的概念に譲歩した初の作例『恋文』や、1895年の『愛の鏡』など、その後も尽きることない制作意欲で画風を変化させ、多彩な作品を残した。しかし、幼少期から患っていた結核が悪化し、後期はほとんど起き上がれず、25歳で他界する。

Photo: Chikaru Yoshioka『恋文』の展示風景
Photo: Chikaru Yoshioka『愛の鏡』の展示風景

短い生涯で独自の優れた世界を確立したビアズリー。作品群からは、己の命の短さを知りながらも、その中で築き上げた確固たる精神性やこだわりを感じさせる。

Photo: Chikaru Yoshioka後期作品の展示風景

黒と白の世界の特別メニューや「英国コーデ割」も

本展のメインビジュアルでもある作品『クライマックス』から着想を得て、ビアズリーの特徴である白と黒の表現を取り入れたメニューが、「カフェ1894」で特別に提供。クラシック調の店内で、作品の余韻に浸りながら、贅沢な時間を過ごせるだろう。ビアズリーファンにはたまらないグッズも、数多く展開されている。

Photo: Chikaru Yoshioka個性的なグッズ

また、チェック柄のアイテムを身に着けて訪問すると、観覧料金が100円引きになるというユニークな「英国コーデ割」も行っている。会期中何度でも利用できる「ビアズリー偏愛パス」も販売。チェック柄のアイテムとともに、楽しく鑑賞してほしい。

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