Yahoo! JAPAN

【これが正解】勘違いが多い「新基準原付」を詳しく解説 

MOTOINFO

2025年4月1日から第一種原動機付自転車(以下、原付一種)に新たな区分基準「新基準原付」が追加となります。背景には、第4次排出ガス規制(以下、排ガス規制)が施行される2025年10月31日をもって総排気量50cc以下の原付一種の生産終了があります。大気環境保護と国際基準調和の観点から適用される新たな排ガス規制に対して、総排気量50cc以下の原付一種では規制をクリアすることが困難なことから、最高出力を4.0kW以下へ制御した総排気量125cc以下の二輪車に原付免許で乗れる「新基準原付」が設けられたのです。  


施行されるにあたり、「新基準原付」がどういう位置付けになっていて、どのようなルールが設けられているのか、私たちは正しく理解しておかねばなりません。「新基準原付」の内容について詳しく解説します。

新基準原付が設けられることになった背景 

2025年4月1日から施行される新たな区分「新基準原付」が導入されるもっとも大きな理由は、新しい排ガス規制です。2025年11月1日から総排気量50cc以下の原付一種にも適用される「第4次排出ガス規制」は、これまででもっとも厳しいと言われるもので、現在生産されている原付一種では規制をクリアできません。

自工会が発表した2023年3月末時点での「二輪車保有台数」を見ると、全体の約1,030万台のうち、原付一種は約433万台と、全体の4割を超えています。免許の取得がそれほど難しくなくて扱いも簡単、生活の足として利用している人の多さがこの数字につながっているようです。 


日常的に利用している人が多い原付一種がなくなってしまうと、利用者が困ってしまうのは明らかです。その状況が迫る中で警察庁、国交省、経産省と国内二輪メーカーが議論を重ねた結果、最高出力を4.0 kW(5.4ps)以下に制御した総排気量125cc以下の二輪車を原付の代替品とする「新基準原付」という区分ができたのです。


決して総排気量50cc以下の原付一種がなくなるわけではありません。2025年10月31日までは現行の原付一種は生産され、「第4次排出ガス規制」が施行される2025年11月1日以降は、2025年4月1日に施行された「新基準原付」と既存の総排気量50㏄以下の原付一種が混在することとなります。

新基準原付の位置付け

出所:一般社団法人 日本自動車工業会

「新基準原付」とは、最高出力を4.0 kW(5.4ps)以下に制御した総排気量125cc以下のバイクを対象とする新たな車両区分です。4.0 kW(5.4ps)という出力値は、現在の原付一種モデルに相当します。交通ルールも原付一種の車両と同様に、法定最高速度は時速30km以下で、通行帯が三車線以上ある道路の交差点を右折する際は二段階右折が必要、二人乗りも禁止です。 


「125ccのバイクに原付免許で運転できるようになる」と誤解している方もいらっしゃるようですが、原付免許では第二種原動機付自転車(以下、原付二種)は運転できません。もし原付免許しか保有していないのに、原付二種を運転すると法律で罰せられるのでご注意ください。


新基準原付の税額とナンバープレート

税額ナンバープレート総排気量50cc以下 & 新基準原付 2,000円白総排気量50cc超〜90cc以下 2,000円黄色総排気量90cc超〜125cc以下  2,400円ピンク

地方税法及び地方税法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律(令和7年法律第7号)が令和7年3月31 日に公布、同年4月1日に施行されたことにより、総排気量50cc以下の原付一種と同等に扱われることから、軽自動車税は2,000円、ナンバープレートは白になります。


駐車場での取り扱い

現在、街中には排気量で取り扱いを分けている駐車場があり、「新基準原付の対象車両はどのように扱われるのか」も気になる部分です。車体サイズは原付二種と同等ながら総排気量50cc以下の原付一種として扱われることから、全国の駐車場を管轄する国土交通省の街路交通施設課からも契約、運用の確認、自動二輪の柔軟な受け入れ促進、車両の大型化に対応する線の引き直しといった工夫を促す案内が、各自治体担当者に送られています。 


新基準原付を正しく理解しよう 

日常的に原付バイクを利用している方だけでなく、一般の方々も注目する道路交通法施行規則の一部改正(原付区分へ新たな基準の追加)が2025年4月1日から施行され、「新基準原付」に関するさまざまな情報が発信されていますが、誤った認識をされている方も少なくありません。対象となる車両が登場するのはもう少し先のことになりますが、まずは「新基準原付」を正しく理解し、生活の新たな移動手段として購入や乗り換え等を検討して欲しいと思います。


最後にもう一度お伝えします。最高出力を4.0kW以下へ制御した総排気量125cc以下の車両が「新基準原付」です。

お問い合わせ先:︎原付一種に新たな区分基準が追加! | 一般社団法人 日本自動車工業会 、2024年版 日本の自動車工業 | 一般社団法人 日本自動車工業会

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 【パンの店 カンパーニュ】やさしい味わいの越後姫クリームがたっぷり入った生ドーナツを提供中!|阿賀野市水原

    日刊にいがたWEBタウン情報
  2. 地元・釜石のためにできることを。岩手の食材や地酒を味わえる渋谷『イワテバル。』佐々木達磨さん【上京店主のふるさと噺】

    さんたつ by 散歩の達人
  3. 2025夏アニメ おすすめランキングまとめ! 中間発表!(6月2日更新)

    アニメイトタイムズ
  4. 『THE LAST OF US』シーズン2、吹替版が配信開始!山寺宏一らキャストからのコメント公開

    海外ドラマNAVI
  5. 男性が選ぶ「結婚したい女優」ランキング【2025年最新版】

    ランキングー!
  6. クリエイター、アーティストの〝やってみたい〟を浅草九劇が後押し 『浅草九劇 Boost Project』がスタート

    SPICE
  7. カーネーション×本日休演、渋谷La.mama『PLAY VOL.166』でツーマンライブを開催

    SPICE
  8. 猫が『嘔吐直前』に見せるサイン3選 特徴的な音や行動…知っていると後始末が楽に

    ねこちゃんホンポ
  9. 駅出て1分で乾杯!有馬のおしゃれイタリアン『ポルコアリオリオ』で楽しむお酒と料理 神戸市

    Kiss PRESS
  10. 【高梁市】成羽備中神楽育成会 〜 高梁川流域に伝わる伝統芸能を継承する若者たち

    倉敷とことこ