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映画でも活躍!インパクトある超ロングノーズな次世代新幹線「ALFA-X」のプラレール振り返る!

鉄道ホビダス

text & photo:なゆほ

 60年以上の歴史があるプラレールの製品・歴史・情報をまとめ、自身のホームページ「プラレール資料館」で公開しているプラレールコレクター なゆほさん の鉄ホビ連載!長い歴史を持つプラレールというおもちゃをコアな目線から語っていただきます!今回はJR東日本の高速試験車として活躍するE956形「ALFA-X」のプラレールに注目。次世代新幹線の開発から直近では映画でも活躍するその姿は、レイル・ファンのみならず多くの人々にインパクトを与え続けている車両です。(編集部)

【写真】試験車らしい奇抜な外観が楽しい!「ALFA-X」のプラレール画像をもっと見る!

 今も昔も、世代を問わず人気の新幹線。プラレールでも最初期から製品が存在し、営業用車両・試験用車両ともにほぼ全ての形式が製品化されています。中でも、試験用車両は一般の乗客は乗ることができないにもかかわらず、その斬新な外観や見る機会が限られる「レア」な存在なためか特に人気です。次世代型開発用の車両では、JR東海の955形「300X」、JR西日本の500系900番代「WIN350」、JR東日本のE954形「FASTECH 360S」、そして2025年現在も試験走行中のJR東日本E956形「ALFA-X」が製品化されています。
 そのなかでも今回は現役の試験用車両「ALFA-X」のプラレールに迫ります。

▲2019年に発売された「いっぱいつなごう新幹線試験車両ALFA-X(アルファエックス)」。次世代開発用の試験車両としては初の「いっぱいつなごう」シリーズだ。

 2019年にデビューし、試験走行を開始した「ALFA-X」。先代の「FASTECH 360S」と同じく、時速360kmでの営業運転を目指した車両です。プラレールではデビューと同年に製品化されていますが、3両編成の通常品として発売された「300X」「WIN350」や、セット品で前後の先頭車を入れ替えられるように中間動力車仕様となった「FASTECH 360S」とは異なり、長い編成での走行を楽しむことができる「いっぱいつなごう」シリーズとして登場しました。
東京方先頭車の1号車であるE956-1を動力車として、2両目は角張った小窓が並ぶ3号車のE956-3、窓のない車体が特徴的な5号車のE956-5、楕円に近い形の窓が並ぶ7号車のE956-7、グランクラスのE956-8、そして客室窓が3枚しかない超ロングノーズの新青森方先頭車の10号車、E956-10の6両で構成された編成になっています。既存のE5系などと同じ形状の窓を持つ2・4・6・9号車は外見上特に試験車らしい特徴を持たないためか、このセットの車両の対象からは外されたようです。

 2005年に落成した先代の試験用車両「FASTECH 360S」に続き、のちの営業用車両では採用を見送られた空力ブレーキが「空力抵抗板ユニット」として再び登場しているのも「ALFA-X」の特徴です。「FASTECH 360S」のプラレールは両先頭車に空力ブレーキのギミックが搭載され、屋根上のレバーで展開・収納することが可能でしたが、「ALFA-X」も同様にこのギミックが搭載されています。車両の構造上、全車に搭載することは難しいため5号車のみのギミックとなり、他の車両のものは屋根のデザインの一部として表現されています。

▲空力抵抗板ユニットを展開した3両目

 プラレールはデフォルメモデルのおもちゃです。ほぼ決まった長さにデフォルメする必要がありますが、新幹線の中でも「ALFA-X」のような超ロングノーズの車両はなかなかデフォルメが難しいところがあります。
 「ALFA-X」のノーズは1号車が約16m、10号車が約22mと、約15mのE5系よりも更に長くなっています。特徴的なノーズのイメージを維持したままショーティーモデル化するとどうしても客室部分が短くなってしまいますが、実車でも短く設計されているため、ここは妻面側を切り詰めることで上手く表現されています。客室部分が短い10号車はプラレール化するにあたって窓1枚の長さまで縮められ、ほぼ全てがノーズのような印象を受けますが、実車のバランスを損なわないようにまとめられている様が素晴らしいデフォルメです。
 車体を見ると、先述した屋根はもちろん、特徴的な形状のライトケース、1号車の傾斜した乗務員扉、車体裾の床下機器カバーもしっかりと作り分けられており、見かける機会の少ない車両だからこそ造型も特にこだわっているのが感じられます。

 2025年3月にはE5系の後継車となるE10系の導入が発表されましたが、イメージ図を見る限りでは「ALFA-X」の意匠が取り入れられている模様です。デビュー後にはもちろんプラレール化されるでしょう。
 残念ながらプラレールでは製品化されなかった「STAR21」を除き、「300X」に対する700系、「WIN350」に対する500系、「FASTECH360」に対するE5系と、試験車と量産車を並べることができるプラレール。「ALFA-X」とE10系の並びにも期待ができそうです。

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