初出!つくばのマーラータン屋さん「一壺茶」は初心者にもおすすめです
はじめまして!泉山あにかと申します。
私は筑波大学の4年生で、ガチ中華が多文化共生に寄与するのではないかというテーマで卒業論文を書こうと現在調査を行っています。
ガチ中華をテーマに選んだ理由は、まずシンプルに食べることが好きなこと。そして外国の文化に触れることが好きなので、中国の人が日常的に食べている「ガチ」の中華料理を知りたいと思ったこと。そして多民族国家であるマレーシアに留学した際に、食は他の民族の文化を知る一番手軽な手段だと感じ、日本でも食が多文化共生につながるのではないかと感じたからです。
「ガチ中華」と言えば池袋や上野など東京のイメージが強いかもしれませんが、今は全国に広がっています!
私がおすすめしたいのが、茨城県つくば市にある麻辣湯屋さん「一壺茶」(ひとつぼちゃ)。「満載物産」というアジア食品店に併設されています。
茨城県つくば市は国内最大級の研究・教育機関の集積地帯です。JAXAなどの国の研究機関が32、民間企業の研究所を含めると160以上あります。そのため研究者や留学生が多く住んでおり、外国籍住民も多く暮らしています。130カ国、市の人口の3.2%にあたる6,976人が住んでいます。
つくば市のガチ中華のお店は都心に比べまだまだ少ないですが、ほかに四川料理や刀削麺のお店などがあります。ただガチ中華ではない中華料理屋さんは多く、大学生向けに中国出身のオーナーが営業しているお店が多い印象です。
具材が入ったタッパーから好きなものを選び、レジに持っていったら麵の種類と辛さを選んで完了です。お会計はお店を出るときに。
スープ+麺が380円。具材は100円から300円で、5種類以上選ぶ必要があります。
具材は野菜、練り物、湯葉など60種類以上が並んでいます。お肉は札を取るスタイル。見た目がかわいいカニみそ入り団子と、白菜、干し湯葉、うずらの卵、ラム肉をチョイス!初めての人でも店員さんが優しく教えてくれるので安心です。
麺は春雨、ジャガイモ太麺、もちもち米麺、インスタント麺、とうもろこし麺、刀削麺から選べます。私はおすすめしてもらったジャガイモ太麺にしました!
合計で1180円。辛さはピリ辛を選びました。
席で待っていると、5分ほどで運ばれてきました!
スープは、表面はオレンジ色で中は白色でクリーミー。
うまみが強くてとってもおいしい!牛骨ベースにたくさんのスパイスを入れているそうで、コクがあってつい飲んでしまうようなスープです。
店長さんによると、特にスープにこだわっているそうです。詳しい作り方は秘密だけど、他のお店とは違うよとのこと。スープの素などは使わず一から作っているからこそのおいしさのようです!!
私は辛い物が苦手なのでピリ辛にしましたが、舌がしびれすぎず最後までおいしく食べられるちょうどいいくらいの辛さでした! 辛さは後から足してもらうこともできるらしいので、不安な方は最初はピリ辛がいいかも。でも今度はもう一段階辛いスープに挑戦したいな。
こちらが麺。透明で幅が広い麺です。本当にもっちもち!この麺が一番人気な理由がよくわかります。
こちらが具です。味が染みている白菜がおいしかったです。干し湯葉も、日本ではあまり見ない食品ですが食べ応えがあっていい感じ。カニみそ入り団子は、想像より甘めの味でしたが辛いスープと合っています。
白菜
干し湯葉
カニみそ入り団子
うずらの卵
お肉
スープがやっぱりおいしくて、書いている今ももう食べたくなっている中毒性の高い味です。あとはモチモチのものが好きなので、麺が魅力的。
ちなみに麻辣湯以外に、煎餅菓子やタピオカもあります。
店長は福建省出身の余さん。もともと筑波大学の留学生で、地震について研究されていたとのこと。
最初は2015年にアジア食品を売るお店をはじめました。留学生だったころ、中国の食品を買えるお店がなく不便だったこと、また周りの他の国出身の友達も同じように困っていたという経験から、中国の食材に限らずアジアの食品を揃えるお店を作ったそうです。
そして2021年にお店を現在の場所に移転するのに伴って、この麻辣湯屋さんを始めました。余さんは麻辣湯が大好きで、自分でもお店をやりたい!となって開店しました。
中国人だけでなく日本人にとってもアジアの食品や中国の料理が選択肢の一つとなれば、と話す余さん。日本の会社が輸入している食品だから日本人でも安心して買えるよね、と。
最初は中国人のお客さんが多かったそうですが、麻辣湯がブームになった今では9割が日本人のお客さんなんだそうです。つくばだけでなく、茨城県の水戸や埼玉、千葉、栃木からもお客さんが来るそう。お客さんに聞いてみると、「友達がおすすめしてくれた」「勤務先のアルバイトの子に絶対来た方がいいと言われた!」など、人づてに聞いて知る方が多いようです。
笑顔が素敵で、日本人中国人に限らずお客さんと積極的にコミュニケーションをとっている優しい店長さんでした。
食材店の方も都心に比べかなり広く、お肉、冷凍食品、調味料、お菓子など多種多様なものがそろっています。
私は帰りにカニ味のお菓子を買って帰りました。これもおすすめです。
「一壺茶」は、初心者にもおすすめな麻辣湯屋さんです! 店員さんが丁寧に説明してくださるし、辛さも低いものを選べば全然辛くないので問題なく食べられます。麻辣湯デビューしたい人、店長さんこだわりのスープを堪能したい人はぜひ!
(泉山あにか)
店舗情報
一壺茶
茨城県つくば市天久保2-15-2
080-4198-5588
営業時間は11:00~22:00
(平日15:00~17:00は準備時間)。
TXつくば駅から筑波大学循環バスに乗り、「天久保2丁目」から徒歩7分。