涼を届ける、国産大豆の風味豊かな手寄せ豆腐『三田のとうふ福井』絞りたて豆乳サービスも 三田市
山あいにひっそりたたずむ、大川瀬集落にある『三田のとうふ福井』(三田市)は、昭和26年の創業以来、地域の食卓を支えてきた老舗の豆腐店。
直売所を兼ねた工房では、毎朝4時からお豆腐を作っています。大豆を一晩浸けて煮るところから始まり、絞り、成形まで、全て手作業(手寄せという)。まさに「手から生まれる豆腐」です。
定番の木綿・絹ごしに加えて、週末限定の「油あげ」や「炒りおから」、夏季には「大人の寄せ豆腐」など、季節やタイミングでラインナップが変わるのも楽しみのひとつ。岐阜のご当地グルメ「からし豆腐」など、ちょっと珍しい商品にも出会えます。
デザートの豆乳プリンは、お店のキャラクター“豆腐くん”が描かれた可愛いパッケージに、てんさい糖のやさしい甘さと、海藻由来のアグーを使ったとろける食感。
シロップに使われている黒糖の風味も絶妙で、大人にこそおすすめしたい一品です。
また「味しみ厚揚げ」は、しっかりと煮含めた甘辛味で、白いご飯やビールにもぴったり。季節を問わず、食卓で活躍してくれる存在です。
使用する大豆自体の風味や甘み、香りや食感がそのまま味に反映される”豆腐”。「国産大豆100%にこだわりたい」と、10年ほど前から大豆はすべて国産へ切り替えました。現在は、雑味が少なく、豆本来の甘みや香りが際立つ宮城産の大豆を選んでいます。
製造では、すり潰した大豆から「生呉(なまご)」を作り、そこから豆乳とおからに分け、加熱します。温度管理が味を大きく左右するため、職人の勘と経験がものを言う工程です。
豆乳が固まりはじめたら、漉し布を敷いた型枠に流し、重しをかけて圴一になるよう気をつけながら、水切りを繰り返します。
型抜きされた豆腐は、包丁を使って丁寧にカット。右手で豆腐を支えながら、左で器用に包丁をひく福井さん。まな板の上でも水平垂直に切るのはなかなか難しいものですが、これぞ熟練の技ですね。
最後は、ひとつずつパックに詰められて完成です。
「特別なことはしていません」と語る福井さんですが、温度管理を徹底し、すべての工程に丁寧に向き合う姿には、基本を大切にする真摯なものづくりの姿勢がにじんでいました。
豆腐なんてどれも同じーーそう思う人にこそ味わってほしい『福井』の豆腐。大豆の甘みがふわっと広がる、雑味のない澄んだ味わいで、何もつけずに食べたくなる”奇跡のお豆腐”です。
直売所では、商品購入者に限り「豆乳一杯無料サービス」も実施中。搾りたてならではの、クリアな飲み口に驚かされます。栄養補助商品としても優れていて、運動部関係者がリットル単位で買いに来られるとか。
また、直売所限定で販売されるアウトレット品(B級品や余剰品)は、リーズナブルでお得。朝の開店に合わせて訪れる地元の方々や、ゴルフ帰りに立ち寄るリピーターの姿も多く見られます。
知る人ぞ知る『福井』。商品は「パスカルさんだ」や道の駅などでも一部購入できますが、直売所ならではの品揃えやサービスは、ここに訪れてこそ体験できる魅力。直売所オープンは月・水・金・土の8時〜13時です。
場所
三田のとうふ福井
(三田市大川瀬666)
営業時間
8:00~13:00(直売所)
定休日
火曜日、木曜日、日曜日、年末年始
駐車場
あり(無料)
販売場所
工房直売所・パスカル三田・サンコス三田・ヤマダストア ノース神戸店・道の駅いながわ・山田錦の館(道の駅よかわ)・道の駅とうじょう・道の駅淡河・農協市場館 農野花 など