約1万発の花火が秋の空を彩る!「北区花火会2025」が荒川河川敷(岩淵水門周辺)で9月27日に開催
昨今ではすっかり定着しつつある秋の花火大会。東京都北区の荒川河川敷(岩淵水門周辺)では、「北区花火会2025」が2025年9月27日(土)に開催。2024年にリニューアルして、さらなる進化を遂げた花火大会をぜひ現地で観覧しよう。
北区民の絆を深めるために始まった
2012年に始まり、今回で12回目を迎える「北区花火会」。きっかけは2011年3月の東日本大震災により自粛ムードが漂うなか、地域を元気づけようと開催された「北区秋のフェスティバル2011」だった。催しのひとつとしてフィナーレで花火を1000発打ち上げたところ地域の人々に喜ばれ、「これからも継続してやってほしい」という声が挙がった。その後、北区を代表する民間団体が中心となり、区民ひとりひとりが力を合わせて盛り上げるイベントとして「北区花火会」が立ち上がった。
「行政主導ではなく、あくまで民間の手によるイベントなので“花火大会”ではなく、花火パーティーのようなイメージで“花火会”と名付けました。地域資源である荒川を活用し、地域の絆を強めるための手段が花火だったんです」と話すのは北区花火会事務局長の杉山徳卓さん。
こうして始まった第1回(2012年)は約3000発、第2回(2013年)は約5000発を打ち上げた。さらに河川敷でファッションショーを行ったり、青水門に映像を投影したりするなど花火以外の催しも実施した。しかし5回目(2016年)以降、「花火の中で自分たちにしかできない特徴を見せていこう」と花火の質と企画をブラッシュアップ。北区の歴史をナレーションで語りながら花火を打ち上げる「ストーリー花火」と、全国の腕利きの花火師10人が最新の花火をお披露目する「北区芸術花火博覧会」の2大企画がスタートした。
クォリティーをとことん追求
2024年の第11回には「REBORN」をテーマにリニューアル。日本最高峰の老舗花火会社・マルゴーとタッグを組み、さらには多くの人に花火を楽しんでもらえるように荒川をはさんだ川口市側にも有料席を設けた。そして2025年のテーマは「PROGRESS」。花火の質や演出をさらに進化させ、音楽と花火のシンクロはもちろん、ムービングライトを駆使した光の演出も加わり、夜空を立体的に用いた約1万発の花火ショーが繰り広げられる。
「“色彩の魔術師”ともいわれるマルゴーが色鮮やかな花火で魅了するほか、日本一のドローンショー会社のレッドクリフ社によるオープニング、さらにムービングライトの演出や音響についてもその世界の第一人者にお願いするなど、質の高い花火大会にこだわっています」(杉山さん)
当日、花火をより楽しみたいのなら有料席がおすすめ。「青水門ゾーン」は音響設備にこだわっていて、まるでコンサートホールにいるような迫力あるサウンドを堪能できる。また「赤水門ゾーン」など赤羽会場ではライトアップされた赤水門越しに花火が見られ、川口会場では川の向こう側に花火が上がるため川面に反射する“逆さ花火”も楽しめる。
「歴史は浅いですが志は高く、来場者の方々に楽しんでもらえるように努力しています。赤羽駅前にはにぎやかな飲み屋街もあるので、花火の後のお楽しみも含めて足を運んでいただければ」と杉山さんはにっこり。地域密着型でありながら、毎年多くの人々に満足度が高いと評される花火大会に出かけよう。
開催概要
「北区花火会2025」
開催期間:2025年9月27日(土)※荒天の場合は中止
開催時間:18:30~19:30
会場:荒川河川敷・岩淵水門周辺(東京都北区志茂)
アクセス:(赤羽会場)地下鉄南北線赤羽岩淵駅、志茂駅から徒歩15分、(川口会場)埼玉高速鉄道川口元郷駅から徒歩20分
【問い合わせ先】
北区花火会事務局 info@hanabi-kita.com
URL:https://hanabi-kita.com/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。