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相差沖のライトタテ釣りで五目達成!【三重】50cm超えゴマサバ・ハマチ・マダイが怒涛のヒット

TSURINEWS

クーラーいっぱいの釣果(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

ライトタテ釣りとは、仕掛けは同じだがタックルをよりライトに、オモリをより軽くして比較的浅いポイントでフィッシュイーターを狙っていこうというもの。このライトタテ釣りのパイオニアともいうべき船が、三重県鳥羽市相差から出船している魚勘丸だ。

ターゲットはフィッシュイーターいろいろ

7月9日の午前4時半、船宿に到着すると、もうすでにこの同船する釣り人が2~3人待っていた。船宿にておかみさんに今日の釣り人を聞くと、6人とのこと。1カ月前から鳥羽相差沖ではライトタテ釣りが絶好調。

魚勘丸(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

ターゲットはヒラメ、マダイを筆頭にワラサ、ハマチなどの青物やマトウダイ、根魚、ハタ類など多彩。さらに最近アングラーの間で人気なのが、50cmにも迫る極太のゴマサバ。ベイトのイワシを飽食したゴマサバは丸々と太り、脂ノリノリらしい。このゴマサバ目当てで通う人も多い。

私自身、魚勘丸の船長とはもう20年以上の付き合いで、昔船釣りを始めたころは大変お世話になった。イケメンながらも、釣り人に魚を釣らせる腕はピカイチ。どうも鼻が効くようだ。

タックル&仕掛け

今回用意したタックルは、2m前後の船ザオでオモリ負荷表示は80号。7対3のレギュラーファーストテーパーといったところだ。取り回しの良さを考えると、これぐらいが妥当だろう。

リールは電動リールの300番。青物のヒットを考えると、パワーのあるものが望ましい。巻くラインだが、私は当日PE3号を巻いていったが実際のところやや太すぎるかな……と感じた。ブリなど大物の可能性が低いのであれば、2号でも十分だと思う。細ければ細いほど感度は上がるし、潮切れも良い。

使用したタックル(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

これに先イトとして、フロロカーボンライン10号を1~2mほど接続。仕掛けはハヤブサのライトタックル落とし込みや喰わせサビキ、タテ釣りスペシャルなど。後述するが、仕掛けの選択をミスるとベイトすら付かないことも多いので、事前に調べて間違いのないものを準備したい。

オモリは水深が浅いこともあり、40~50号がメインとなるようだ。潮や風の状況によって軽いもの、重いものを使うこともあるので、30~60号を数個ずつ用意しておけば間違いないだろう。

仕掛けは大事

釣り座ジャンケンはいつものように負け続けた結果、左舷ミヨシ。夏の日差しをたっぷり受ける釣り座だ。水分、塩分の持参を多めに持ってきて良かった。

船に乗り込み、ポイントまでは30分ほどの航程。水深は40m前後。ベイトがいるタナは、その都度船長からアナウンスが入る。準備を済ませ、窓越しに持ってきた仕掛けを船長に見せると、大きくバツの仕草が返ってきた。

マダイが上がった(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

まぁなんとかなるだろうと、いつものように適当に仕掛けを結び投入してみたところ、ブルッとベイトが付いたと思った瞬間、強烈な横走り。ソウダガツオだ。ヒラソウダならまだしもマルソウダ。ヒスタミン中毒が怖いのですぐにリリースした。

その後もう1匹ソウダガツオを掛けたが、それ以降ベイトも付かなくなった。周りではポロポロと本命のヒラメやマダイが上がり始めているが、私にはベイトすら付かない。焦る気持ちをチラホラ感じ始めた。船長がバツと合図していたのはこのことか。「くそ!」と思いながらも我慢していたが、しびれが切れてすかさずキャビンに行くと、「ほらな」とひと言。

船長推奨の仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

「むかつく~」と思ったが、船長にオススメの仕掛けをもらって再挑戦。しかしながら、周りでチラホラ釣れていたヒラメタイムは終わっていた。周りの人はヒラメやらマダイ、裏本命である極太の大サバを仕留めていて、取り残された感は半端ない。

モーニングタイム不発も裏本命ゲット

それから周りもベイトが付かない釣れない時間帯があり、あっという間に朝のモーニングタイムは終了してしまった。今日は良いとこなしのボウズ覚悟かなと弱気になっていたところ、チラホラと周りでベイトのアタリが出だした。

神経を集中してサオ先を見ていると、ベイトが付いた。今度はソウダガツオに邪魔されないように、速攻で底まで落として本命のアタリを待っていると、ふとテンションが抜けるアタリが出た。即アワセすると横走りしているようだ。

ソウダは底付近までいるのかと強引に巻いてくると、意外にトルクがある引きが伝わる。途中隣の人にオマツリしてしまい迷惑をかけてしまったものの、50cmは優にある特大ゴマサバをゲットすることができた。コレが釣りたかった!いや、食べたかった!

ゴマサバ(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

取り残された感が少し和らぎ、肩の荷が降りたような感じでリラックスして釣りができるようになった。内心ヒヤヒヤ、久々味わう取り残された孤立感はあまり味わいたくないものだ。

空バリにイサキヒット(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

周りでも特大ゴマサバが釣れだし、私もせっせとサバ釣りに専念。船内が活気づいてきた。途中空バリに30cmほどのイサキやアジが釣れてくるサービスタイムもあり、クーラーボックスもにぎやかになってきた。

ゼロテンションがキモ?

後半戦に向けて集中し直し、底付近をフワフワゼロテンションに近い状態にしてアタリを待っていると、ガツンとしたアタリが出た。反射的に即アワセしてしまったもののうまくフッキングできたようで、掛けた瞬間からゴンゴンとした引きが伝わる。マダイだとすぐ分かる引きだ。

マダイ手中(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

慎重にリールを巻いてくると赤い魚体。やっぱりマダイ。丁寧に自分でタモ入れして、キレイなピンク色の食べごろサイズを取り込んだ。

その後も指示ダナまで仕掛けを落としてから、ベイトが付いたら底付近でフワフワさせていると同じようなガツンとしたアタリがあり、連続してマダイをキャッチすることができた。

時合い到来!(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

途中いろいろ釣り方を試していると、テンションをかけているよりもゼロテンションでフワフワさせていた方がアタリがよく出ることが分かった。だがこの釣法はよほど集中していないと、根掛かりやオマツリの原因になる。感度の良いサオ、細めのイト、何より炎天下でも切れない集中力が必要な釣法だと思う。

ぶっとい青物やキジハタなども

マダイの他、コレまた真ん丸の太いハマチや、腹パンパンの大きなキジハタまで釣ることができ、クーラーの中は大にぎわい。

まるまる太ったハマチ(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

沖上がり30分前には釣果に大満足してタックルを片付け、後は船長とゆっくり話をする。他の人の様子を見ていると、大サバにマダイに大忙し。帰港後、話を聞いていると、他の人もクーラーは大にぎわい。みんなが大満足して釣りを終えることができた。

お腹デップリキジハタ(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

今回は久々に飛び入りで、魚勘丸にお世話になったものの、おじさん、おばさん(おかみさん)は優しく、船長のお客に魚を釣らせる腕はピカイチ。私が通っていたころよりもはるかに人気船になっているのも納得できた。最近はなかなか船に乗ることも少なくなったが、また近いうちに行ってみたい。

あぶり締めサバは絶品

帰宅後、食べたかった極太のゴマサバをさばくと、イワシをたっぷり食ったその身は真っ白。包丁を見るとべっとり脂がついている。コレをあぶり締めサバで食べると、もう絶品。とろける食感が最高だった。

ライトタテ釣りの様子(提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑)

もちろんイワシに着いたマダイやハマチも極上の味。せっかくダイエットしたのに、このままじゃリバウンドが確定しそうだ……。

<週刊つりニュース中部版APC・杉山陽佑/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年7月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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