住宅街の隠れ家ランチ!管理栄養士が作る体に嬉しいご褒美ランチ 下関市「ウェルネスカフェ ほっと一息」
下関の街並みを見下ろす高台に、まるで誰かの素敵なお家のような一軒家があります。
看板はなく、目印は「西村さん」の表札のみ。けれど、ひとたび足を踏み入れれば、そこはやさしい光とおもてなしに満ちた、知る人ぞ知るランチスポット「ウェルネスカフェ ほっと一息」です。
高台の住宅街に、静かに佇むカフェ
「ウェルネスカフェ ほっと一息」(山口県下関市椋野町1-23-7)があるのは、地元で“下関のビバリーヒルズ”と呼ばれる住宅街・椋野町1丁目。最寄りのバス停「新町四丁目」からは徒歩約20分ですが、登り坂が続くため車での来店がおすすめです。駐車スペースは専用2台のほか、店舗前にもゆとりがあります。
初めて訪れる方は、「西村」という表札のみで看板がないことに驚くかもしれません。「入って大丈夫?」と戸惑うかもしれませんが、勇気を出して右手奥へ。ベンチが見えてくれば、そこが入口のサインです。
まるで親しい方の家の裏庭からお邪魔するような感覚で、靴を脱いで店内へ。雨の日も心地よく、晴れた日には外のベンチでの食事も楽しめそうです。
あたたかい光と、さりげない美しさに包まれて
中に入ると、まず目を引くのは猫の置物たち。実はこれ、オーナーのもとに自然と集まってきた“いただきもの”なのだとか。干支の置物のなかにも、ひょっこり猫の姿が…。
店内は洋間と和室があり、どちらも陽の光がやさしく差し込む設え。
洋間では窓の外の景色を、和室ではまるで親戚の家に来たかのような落ち着きのなかで食事が楽しめます。
窓辺に咲く桜や各テーブルに活けられた季節の花々が、心を和ませてくれます。
月替わりの「籠膳ランチ」は、身体が喜ぶやさしい味
お待ちかねのランチは、1800円の「籠膳コース」。
籠膳 1800円コース
月の前半・後半で献立が変わるため、年間24通りの味わいが楽しめます。
取材に訪れた3月後半のメニューは
・梅干しの炊き込みご飯(ちりめんじゃこをのせて)
・新じゃがいもと新玉ねぎのポタージュスープ
・米粉パンのオープンサンド
これらに加えて、お刺身や天ぷらなど日替わりの6品が添えられ、見た目にも美しい籠膳となっています。
なかでも、筆者が感動したのが「米粉パンのオープンサンド」。もっちりとしたパンの中に、だし巻き卵・大葉・きんぴらごぼう・わさびがマッチして美味。このパン一つでお弁当が完成されているんです。
これを口にしてからしばらくはこのパンの話題が尽きなかったほどです。
予約しておけば、この米粉パンを持ち帰ることも可能になっているほか、オリジナルの玉ねぎドレッシングも店頭で販売されていますよ。
デザートまで心を満たしてくれる
食後のデザートは、抹茶と米粉のシフォンケーキに、甘夏を使った寒天スイーツ、そしてコーヒー。
添えられた落ち葉のあしらいに、思わず頬がゆるみます。
ちなみに電話予約の際「個室希望」と言っていたいただくと、こちらでのお食事も可能です。こちらの個室にはホワイトボードがあり、ご主人が風水セミナーや食育教室をされています。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
“健康”と“おもてなし”をかたちにするカフェ
「ほっと一息」は、ご夫妻の想いとともに19年前にスタート。当初はご近所向けの食事提供から始まったそうですが、初日はお客様ゼロ。しかし今では毎日予約でいっぱいになるほどの人気店に。
予約制にしているのは、食品ロスをなくし、必要な分だけ仕入れて新鮮な料理を提供するため。お刺身は同級生が営む魚屋さんから届き、野菜もできるだけ農薬を使わないものを使用。病気をきっかけに健康への関心を深めたという奥様が、管理栄養士の視点から丁寧に献立を考えています。
季節ごとに身体に必要な栄養を取り入れる、いわば“食養生”の考えも大切にされており、春は酸味を活かして肝臓を労わるような工夫がされています。糖尿病などの持病を持つ方でも安心していただけるメニュー構成も魅力です。
大切な人に教えたくなる、とっておきの一軒
自宅に戻ってから、購入した玉ねぎドレッシングを試してみましたが、甘みと酸味のバランスが絶妙で、生野菜がどんどん食べたくなる味。おいしいものをおいしくいただくことが今後の健康につながるのだと実感します。
「こんなところに、こんなお店があったなんて…!」
知る人ぞ知る存在だけれど、一度訪れたらきっと誰かに教えたくなる。そんな心と体にやさしい隠れ家、「ウェルネスカフェ ほっと一息」。
自然と調和したランチタイムを、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか?