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釣りロマンをくすぐられる魅力的な響き…日本の「三大怪魚」ってどんな魚?

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釣りロマンをくすぐられる魅力的な響き…日本の「三大怪魚」ってどんな魚?

海や湖、川などあらゆる水圏環境に生息している魚たち。フナやブラックバスは初心者でも比較的釣りやすく、挑戦する人が多くいます。また、少しレベルが上がると知識や経験が必要なアユ釣りにハマる人も。そんななか、上級者になってくるとねらいたくなるのが「怪魚」と呼ばれる魚たち。

日本には「三大怪魚」と呼ばれる固有種がおり、「イトウ」「ビワコオオナマズ」「アカメ」がそれにあたります。それぞれの魚には怪魚といわれる由縁もあり、釣りロマンをくすぐられる魅力が満点。
そこで今回は、釣り人を惹き付けてやまない「怪魚」について深掘りしてみましょう。

2m超の大物も!川魚の頂点に立つ「イトウ」

最初に紹介する「イトウ」は日本最大の淡水魚。回遊性のサケ科の魚類で、かつては本州にも生息していましたが、現在は北海道と極東ロシアにしかいないといわれています。大きさは1mから1.5mほどに成長し、過去には2m超の大物が釣り上げられたという記録も。成長するスピードは緩やかで、寿命が15年から20年とひじょうに長生きです。

もともと生息数が少なく、存在自体がレアで怪魚と呼ばれるイトウ。川魚の生態系のなかでも頂点に立つイトウは、口に入るものはなんでも襲う獰猛な性格で、三大怪魚のなかでは一番釣りやすいとされています。川だけでなく海に降りるのも特徴。サーフから渓流域まで、さまざまな環境で釣りを楽しめる魚でもあります。

希少な怪魚釣りには定められたルール確認が大切

人間の活動による環境変化などを受けて減少してしまったイトウ。現在は、「絶滅危惧種」に指定されているため、たとえ釣ることができたとしても、川へ帰すことが前提です。
産卵期である3月から5月の期間は、遡上する河川の中上流や産卵場所での釣りは控えるように北海道環境生活部・自然環境局より通達も。また、地域によっては条例などで釣りができる期間や大きさに制限を設けているところもあるため、事前に釣り場のルールをしっかりと確認することが大切です。

最大1.2mにまで成長する琵琶湖の主「ビワコオオナマズ」

ビワコオオナマズのはく製

続いて紹介するのは「ビワコオオナマズ」。その名の通り琵琶湖に生息する魚で、ほかにも琵琶湖南端から流出する瀬田川や宇治川、淀川に分布しています。全長は日本産ナマズ魚類のなかでは最大となる1mから1.2mに達し、「琵琶湖の主」とも呼ばれるほど。

ほかのナマズと比べてビワコオオナマズは下あごが著しく突出し、扁平な形をした頭部が特徴です。4年から5年で全長60cmから80cmにまで成長し、長生きする個体は20年以上も生きるそう。生きた魚を好んで食べ、ひとたび捕食のためのスイッチが入ると70cmもあるウナギに食らいつくほど凶暴な魚でもあります。

まるで海のように広大な琵琶湖のどこかにビワコオオナマズが潜んでいる!?

広い琵琶湖内にいるビワコオオナマズをねらう場合には、数週間かかることも。面積が限られた河川の方が比較的出会える可能性が高く、大雨のあとなどで水中の環境に変化が起きたときがねらい目といわれています。
ビワコオオナマズは分布域が限られた希少な魚であり、滋賀県レッドデータブックでは「希少種」として選定。減少傾向にある魚ゆえ、リリースするなど大切に扱う必要があります。

赤い目と巨体が釣り人を惹き付けてやまない「アカメ」

最後に紹介する「アカメ」はイトウやビワコオオナマズとは異なり、静岡県から南の、本州太平洋岸の広範囲に生息。とくに高知県や宮崎県でよく見られます。「目が赤い」ことからその名が付けられており、大きいものでは全長1mを超えるものも。
稚魚は汽水域に生息していますが、成魚になると沿岸域から河川下流域までと生息域が広がります。特徴的な見た目や大型の個体などから怪魚としての人気が高く、「人を惹き付ける魚」といわれるほど。

目が赤く光ることからアカメ

近年は大型化するアカメが減少傾向にあるため、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧種」に指定されています。宮崎県では捕獲禁止となっていますが、高知県では広く分布が確認できることから、県独自の「注目種」として分類。釣ったら再放流し無用な殺傷はしないなど、定められたルールに従いながらアカメ釣りが楽しめます。

「三大怪魚」は見た目や大きな体など、釣り人を魅了する魅力が満載な一方、どれも希少な魚です。マナーを守りながら、憧れの怪魚釣りに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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