キノコに含まれるビタミンDを増やす方法とは!?【小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事】
日光浴キノコでビタミンDをかさ増し!?
アキノコのビタミンDをさらに増やす裏ワザ
36ページで触れましたが、ビタミンDは食事からだけでなく日光(紫外線のUVB)を浴びることでも得られるため、サンシャインビタミンとも呼ばれます。じつはキノコにも日光浴をさせるとビタミンDの含有量がアップするのです。
*¹⁹ある実験では、市販の干しシイタケを直射日光に14時間当てると1gあたり64IUのビタミンD²がつくられることが確認されています。この干しシイタケ2個を食べると、ビタミンDの1日の所要量を満たせる計算です。エノキタケ、ヒラタケでもビタミンDの含有量が増えたそうですから、太陽のパワーには驚かされますね。
キノコを買ったら、天気のいいときに1時間ほど、傘のひだを上にして1枚1枚にしっかりと直接日を当てるだけで、ビタミンDかさ増しキノコのできあがりです。ちなみに、窓越しだとビタミンDの生成に必要な紫外線のUVBが遮られてしまうので、屋外で行なうようにしましょう。
骨を育てるビタミンDをコツコツ摂ろう!
最近、小さい子どもにO脚の傾向が見られることがあるのですが、その原因のひとつにビタミンD不足があるのではないかといわれています。
食事から摂取した、もしくは日光から得られたビタミンDは、肝臓と腎臓で活性型ビタミンDという形になります。活性型ビタミンDが働くための受容体が体の中のあちこちに存在するため、ビタミンDは体内でいろいろな働きをします。
代表的な働きとして、カルシウムの吸収を助けて骨の密度を調整し、骨を健康に保つ作用があります。ご存知のように、骨を強くし成長させるためにもカルシウムは必要なのですが、カルシウムだけではなくビタミンDも一緒にしっかり摂取することが大事です。
おもなキノコの 100gあたりのビタミン D 含有量
●生シイタケ 0.3μg
●干しシイタケ 17μg
●エノキタケ 0.9μg
●ブナシメジ 0.5μg
●マイタケ 4.9μg
●エリンギ 1.2μg
●生マッシュルーム 0.3μg
●乾燥キクラゲ 85μg
●マツタケ 0.6μg
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
*¹⁹桐渕壽子(1990)『紫外線照射による各種キノコ中のビタミンD2含量に関する研究』日本家政学会誌 Vol.41 No.5 401~406
【出典】『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』著:工藤紀子