母乳ジュエリー作家 宍戸歌寿子さん(流山市在住)
真珠のような乳白色の宝石、母乳ジュエリーを制作する宍戸歌寿子(ししどかずこ)さん。
自身のブランドFAMSTORY(ファムストーリー)を立ち上げたのは「ハグ」への思いからでした。
母乳ジュエリーで家族の絆をいつまでも
赤ちゃんは生まれてすぐにママのハグ(抱っこ)を求め、ハグされて安心するとおっぱいを探して母乳を飲み始めます。
子どもが成長してからも母乳をあげていた頃の距離を思い出し、「15年先もハグする家族でいてほしい」と語る宍戸さんですが、実は自身が高校生の頃、家族は崩壊状態だったとか。
ハグどころか会話すらなく、「本当はお母さんとお父さんにぎゅっと抱き締めてほしかった」。
そんな経験があるからこそ家族の絆を大切に思い、いつまでもハグできる関係が続くようにと母乳ジュエリーを制作しています。
一人一人のエピソードを形に
ジュエリーを依頼すると母乳送付キットが送られ、それに母乳を採取して宍戸さんに送ります。
「毎日のように届く依頼主からのキットには、母乳への思いをつづった手紙が同封されていることがほとんどで、そのエピソードを読みながら一つ一つ制作しています」と宍戸さん。
作る上での難しさは母乳の性質が一人一人違うこと。
母乳を固めてパウダーにする際、脂質の割合によってパウダーにする時間が異なるのだそうです。
「母乳育児は、外から見ればただおっぱいをあげているだけかもしれませんが、ママからすると日常が180度変わるもの。つらくて涙する理由でもあり、幸せ過ぎて涙する理由でもある、ママにしか分からないストーリーが母乳に詰まっている。それを形にする仕事にやりがいを感じます」と語ります。
Instagram/@famstory_official