元市役所職員の150キロ右腕 阪神と仮契約「関西のノリ怖いけど…慣れていきたい」
■くふうハヤテ早川太貴投手 支度金300万円、年俸300万円で仮契約
プロ野球ウエスタン・リーグに所属するくふうハヤテベンチャーズ静岡の早川太貴が11月18日、今秋のプロ野球ドラフト会議で育成3位の指名を受けた阪神タイガースと仮契約を結んだ。
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くふうハヤテの早川投手が静岡市内のホテルで阪神と仮契約を結んだ。支度金300万円、年俸300万円。これまで縁のなかった関西での生活に向け「関西はノリが良いので入っていけるのか怖い部分がありますが、慣れていけたらと思っています」と語った。
今シーズンは25試合で4勝7敗、防御率3.22。先発ローテーションの柱を担い、阪神でも先発投手へのこだわりを口にした。
「先発投手に憧れがあるので、長いイニング投げられる投手になりたいです。北海道で生活していたのでダルビッシュ投手に憧れていました。今シーズンはイニングを重ねると球速が落ちてしますケースがあったので、走り込みやトレーニングで体力を強化して長いイニングを投げられる投手になりたいです」
北海道出身の早川投手は異色の経歴を持つ。道立大麻(おおあさ)高校で2年秋からエースナンバーを背負ったが、3年生の夏は右ひじのけがでマウンドに立てず高校野球に幕を下ろした。当時は直球の球速が120キロ台後半でプロ注目とは程遠い場所にいた。
■くふうハヤテ初のドラフト指名「自分の活躍でチームの見方変わる」
高校卒業後は札幌学生野球連盟2部に属していた小樽商科大学に進学した。在学中に10キロほど体重を増やした効果もあって、球速は最速147キロまで伸びた。
大学を卒業すると、北広島市役所に就職した。福祉課の職員として勤務しながら、市職労の軟式野球チームと硬式クラブチーム「ウイン北広島」で野球を続けた。最速が150キロに到達したこともあって、プロ野球の球団からも注目される存在となった。
2023年のドラフトでは指名候補に挙げられながらも名前は呼ばれず、その年の年末にくふうハヤテへの入団が決まった。そして、10月24日に行われたドラフト会議で阪神から育成3位の指名を受けた。仮契約後の会見では、くふうハヤテから初となるドラフト指名選手としての使命感をにじませた。
「ハヤテに入っていなかったら阪神に注目されて指名されることもなかったと思っているので、ハヤテには感謝しています。これからの自分次第でチームへの見方も変わってくるので、活躍できる選手になりたいです」
早川投手は現在、阪神での支配下登録を目指し、くふうハヤテの秋季キャンプに参加している。11月23日に予定されているくふうハヤテのファン感謝祭にも出席する予定となっている。
(SHIZUOKA Life編集部)