ELEC英語教育賞 有馬中が文科大臣賞 生徒の積極的姿勢 評価
有馬中学校の英語教育への取り組みがこのほど、ELEC英語教育賞(一般財団法人英語教育協議会主催)の中で、最も優れた取り組みに贈られる文部科学大臣賞を受賞した。生徒が教室で積極的に英会話に取り組む姿勢などが評価された。
同賞は、1966年から小中高の英語教育に関する実践記録や研究論文を公募し、全国から寄せられた応募の中から優れた取り組みなどを表彰している。
有馬中学校は、2022年度から2年間、川崎市教育委員会から英語教科の研究指定校に選ばれたことをきっかけに、授業の見直しを実施。5ラウンドシステムと呼ばれる指導法を取り入れ、生徒に合わせて独自にアレンジを加えながら、積極的にコミュニケーションを取ろうとする生徒の育成を目指し授業の改善を図ってきた。
今回の受賞では、審査員から「生徒が間違いを恐れず英語を使い教師と共に授業を楽しんでいる」「中学1年生の授業では英語で発信するということに重点が置かれ、ここで培った英語力が2、3年生の活動に繋がっている」と、生徒たちが積極的に英語を使い会話する姿勢が高く評価された。
また、同校では、ベテランから若手まで6人の教員が一丸となり、週に1回の教科会を実施している。授業内容や指導方法を議論し合い、その都度見直しを行い、輪番制で公開授業も行った。そうした教諭らの授業改善に対する取り組みも「従来の個々の経験に頼った授業を見直し、効果が見込まれない指導は改善を行って、新たな取り組みを実践した」と評価された。
統括教諭の土屋雅徳さん(61)は「賞をいただけてとても光栄。生徒が積極的に、笑顔で取り組んでくれることに励まされ、正しい方向に進められたと実感している」と話した。