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とっておきのヴィンテージデニム。辻本仁史さん

Dig-it[ディグ・イット]

特別な思い入れや、のちに自分の人生を大きく左右することになったなどの理由から、なかなか手放せないというヴィンテージデニムが、ファッションの賢人たちにも存在するはず。辻本仁史さんにとってのそんなとっておきデニムは、ブランドや年代に左右されずアート性の高さを重視したカバーオール。見せてもらいつつ、そのストーリーを訊いた。

UnKnown Paint Custom Denim Overall

アヒルが管楽器を奏でるハンドペイントによるグラフィックが描かれたカバーオール。1950年代から1960年代頃のジャケットをベースに背面を中心にペイントカスタムが施されている

完成度の高いプロダクツで世界的に高い評価を受けるThe REAL McCoy’sの代表を務める辻本氏。クルマ、自転車、カメラを筆頭に幅広い趣味人としても知られている。これまで数多くのヴィンテージを手にし、触れてきた彼にとって、とっておきのヴィンテージとは、この世に1着だけのペイントカスタムが施されたデニムカバーオールだ。

「ブランドや作られた年代には、まったくもって興味がなくて、このジャケットはブランドタグすら見つからないノーブランドですが、ハンドペイントを含め、ジャケットが放つ全体の雰囲気やオーラが格好良いので、数十年前から、気に入って頻繁に着用しています。サイズも比較的大きなジャケットで、自分のサイズにぴったりと合っているため、普段から気兼ねなく愛用しています。服に関してはコレクターではないので実際に着ているものばかりです」

ベースとなっているカバーオールは、ペイントから推測するに1962年以前に作られたもの。フロントは比較的落ち着いたペイントカスタムだが、背面には音を奏でるアヒルのグラフィックが堂々と描かれるアート性の高さ、そして何よりも唯一無二なデザインであることが辻本氏にとって「とっておき」となっているのだ。

可愛らしい動物モチーフのイラストはペイントの表記から1962年に描かれたものであると推測。単色ではなく複数のカラーを使用しているのもこのグラフィックの見どころでもある

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