伊勢佐木町7丁目商栄会 商店街大賞で優秀賞 地域密着の取組が評価
中区の伊勢佐木町7丁目商栄会がこのほど「第13回かながわ商店街大賞」で優秀賞を受賞した。商店街のシンボルである「子育て地蔵尊(一六地蔵尊)」を生かした取組など、地域に親しまれるまちづくりが評価された。
かながわ商店街大賞は、県と経済団体による実行委員会が優れた取組を行なう商店街を表彰するもの。今回は10商店街の応募があり、大賞には鎌倉由比ガ浜中央商業協同組合が選ばれた。伊勢佐木町7丁目商栄会が受賞した優秀賞は大賞に続く賞となる。
同商店街は、京急線・黄金町駅と市営地下鉄・阪東橋駅の間に位置し、約40の加盟店を有する。2014年に伊勢佐木町協同組合(3〜6丁目)から脱退し、伊勢佐木町商店街の中で7丁目だけ単独組織になった。中区と南区の区境にある約200mの通りに物販や飲食店などが並び、昔ながらの商店街の景観が維持されている。
中でも子育て地蔵尊は「一六地蔵」と市民に親しまれる商店街のシンボル。十王が全て揃う全国的にも珍しい地蔵尊で、戦前から6月〜8月の1と6が付く日に開催される「一六縁日」をはじめ、近隣園児らと行う七夕飾りや夏の風鈴飾り、地域ミュージシャンによるストリートライブなどのイベントを通じて若い世代を取り込む仕掛けも盛んだ。「昔からの歴史を大切にしながら新しいものを取り入れている」と、商店街の理事で地蔵尊の管理を行う沖隆房さん。地蔵尊の手作り装飾や月替わりの御朱印、SNSを通じた情報発信など、できるだけ費用をかけないアイデアや地道な取組も高く評価された。
住民らと盛り上げ
伊勢佐木町七丁目町内会の米谷進一会長によると、商店街のある7丁目だけでも約400世帯が暮らしており「防犯など安心安全な街づくりのため、商店街と町内会の協力体制は万全」という。商店街では、昨年から始めた街頭アナウンスの店舗PRに続き、防犯情報の発信も新たに行う予定。同商店街会長の若菜美恵さんは「商店街として賞を受賞したのは初めて。皆で地道にやってきたことが評価されて嬉しい。これからも地域に親しまれる商店街として身の丈にあった運営を行っていきたい」と話した。