沖磯でのぶっ込み釣りで82cm『タマン』獲ったでごわす!【鹿児島・野間岬】
9月28日、鹿児島県南さつま市野間岬の沖磯に夜釣りへ。私と釣友の川村君は午後5時、後浜漁港から福丸で出港。上げてもらったのは「又二郎」というハナレ磯。フカセ釣りとぶっ込み釣りで大物を狙った。
当日のエサと仕掛け
船着きを挟んで東側に川村君が、西側に私が釣座を構えて、フカセ釣りのまきエを作る。麦黒鯛1袋と制覇マダイ1袋に海水を少量加えて粘りがでるまで混ぜ合わせる。匂いと視覚で魚を引き付けるブレンド材だ。
水汲みバケツに海水を入れてボイルオキアミ1角を投入。海水を吸わせて浮き上がらないようにして、まきエをまく時にブレンド材へボイルオキアミを絡めてまく。つけエは生イキくん海えびを使う。
さらにぶっ込み仕掛けを作る。イシダイザオに両軸受けリール、ミチイトとハリスは20号。夜は得体のしれない大物がアタって来る。すごいパワーの引きでバラしてしまわないように、ハリも大型対応のハリス20号でもずれずにすっぽ抜けず、底にエサを這わせることが多いブッ込み釣りでも根掛かりしにくくて先が長く貫通しやすいネムリバリ、いったん掛かった獲物は逃がさない地獄バリだ。カラーはシルバーを選択。つけエのイカ、キビナゴ、小アジに同化して目立たない気がする。
クロホシフエダイと中型タマンがヒット
若潮で満潮が午後5時30分、干潮が11時すぎ。今は下げ潮が東へゆっくり流れている。8時、フカセ釣りの仕掛けにアカマツカサやイスズミらのエサ取りが連発。川村君は東側にある沈瀬周りでシブダイの30~40cmくらいやアカハタの同型をぽつりぽつりと釣っている。
10時、私にクロホシフエダイの45cm級とハマフエフキ(沖縄の呼び方でタマン)の同型が釣れた。シブダイも来たがサイズが小さい。
82cmのモンスタータマンが登場
干潮の11時すぎに潮止まり。漆黒の海にモンスターが動き始めそうな雰囲気が漂う。ハリを22号にサイズアップして備える。
翌29日午前0時、上げ潮の動きだす時間だが流れていない。「今日はダメか」と諦めかけていた時だった、サオ先が「チョンチョン」と小さく揺れ、大きな揺れに変わり、そして海面めざして突っ込んだ。リールのドラグは締めていたが「ギュッ、ギュィーン」と滑ってミチイトが出て行く。サオを持ってやり取りを開始。強烈な引きにのされそうになる。
根魚は底を切らないと切られる。サオ尻をお腹に当てて体を後ろに反らし、体重を利用してサオを起こす。魚が突っ込む時は膝を曲げて耐える。サオを「つ」の字に曲げたままリールを必死に巻く。 暗闇の海面で大きな水しぶきの音がして魚が大きなことを知らせる。釣友にタモですくってもらったのは大型のタマン。ハリは唇のかんぬきにしっかり掛かっていた。メジャーで計ると82cmもあった。「獲ったでごわす!」雄たけび一発。これがあるから夜釣りはやめられない。
地上は暑さが和らいできたが、海の中はまだ夏のなごり。もう少し夜釣りが楽しめそうだ。
<週刊つりニュース西部版APC・新増初生/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース西部版』2024年10月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。